日本テレビ盃|過去10年のデータ・傾向・船橋1800mの好走パターン

日本テレビ盃は、船橋ダート1800mで行われる3歳以上のJpnIIです。JBCクラシックにつながる「Road to JBC」の一戦で、2026年は9月30日、船橋11R・20時05分発走です。

このページでは2016~2025年の過去10開催について、人気・年齢・所属・配当といった基本データを整理したうえで、現在の船橋競馬場と同じ路盤・砂条件で比較できる2023~2025年について、残り600m地点の位置取り、上がり3F、1角から4角までの位置変化、残り1000mの200mラップを重ねて分析します。

先に要点をまとめると、近10年は中央所属馬が8勝している一方、2021年サルサディオーネ、2022年フィールドセンスと南関東馬も連勝しました。現在の馬場条件で行われた2023~2025年の勝ち馬3頭には、残り600mで3番手以内、4コーナーでも3番手以内、上がり3Fは全て2位という共通点があります。

ただし2・3着には、後方から上がり最速で差を詰めた馬も、前方の位置取りで上がり順位の低さを補った馬もいます。日本テレビ盃は単純な「先行有利」ではなく、勝負所へ入る位置と、そこからの上がりの組み合わせで見る必要があります。


日本テレビ盃 過去10年の勝ち馬

年馬場勝ち馬人気年齢所属勝ち時計
2016重アウォーディー16歳JRA1:52.0
2017稍重アポロケンタッキー45歳JRA1:52.9
2018稍重ケイティブレイブ15歳JRA1:52.5
2019稍重クリソベリル13歳JRA1:52.1
2020稍重ロードブレス54歳JRA1:50.5
2021良サルサディオーネ27歳大井1:53.5
2022良フィールドセンス78歳船橋1:53.0
2023良ウシュバテソーロ16歳JRA1:51.7
2024良ウィリアムバローズ36歳JRA1:52.8
2025稍重フォーエバーヤング14歳JRA1:52.2

過去10年から見える3つの特徴

1. 1番人気は5勝、3着以内7回。ただし波乱年もある

2016~2025年では、1番人気が5勝・2着1回・3着1回。10回中7回で3着以内に入っています。3番人気も1勝・2着5回・3着1回で、3着以内は同じく7回です。

一方、2022年は7番人気フィールドセンスが勝利し、2025年も7番人気ホウオウトゥルースが3着。上位人気の安定感は高いものの、相手まで人気順に並ぶレースではありません。

2016~2025年の日本テレビ盃における人気別の1着・2着・3着件数。

2. 中央勢が8勝。ただし南関東のベテランも無視できない

勝ち馬10頭のうち8頭がJRA所属です。3着以内30頭では、JRA栗東17頭、JRA美浦6頭で中央勢が23頭。南関東勢は7頭です。

南関東勢の3着以内7頭はすべて7歳以上。地方馬を一括して軽視するのではなく、中央重賞を経験して南関東へ移籍した実績馬や、船橋の中距離戦で力を示しているベテランは別に評価する必要があります。

2016~2025年の日本テレビ盃におけるJRA栗東、JRA美浦、南関東、その他地方の1着・2着・3着件数。

3. 現行馬場の勝ち馬は「残600m3番手以内 × 上がり3F2位」

2023年ウシュバテソーロは残り600m3位・上がり3F2位。2024年ウィリアムバローズは残り600m1位・上がり3F2位。2025年フォーエバーヤングは残り600m3位・上がり3F2位でした。3頭とも4コーナーでも3番手以内です。

現行の船橋1800mで勝ち切る形として、直線まで待つのではなく、3コーナーへ入る段階で射程圏に入り、そこから上位の上がりを残すという共通点が出ています。

2023~2025年の日本テレビ盃3着以内9頭を、残り600m地点の順位と上がり3F順位で比較した散布図。横軸は右ほど前、縦軸は上ほど速い。

人気別の傾向

人気1着2着3着3着以内
1番人気5117
2番人気1236
3番人気1517
4番人気1113
5番人気1113
6番人気以下1034

1~5番人気で3着以内30頭中26頭を占めます。ただし6番人気以下からも、2022年1着フィールドセンス、2023年3着スワーヴアラミス、2025年3着ホウオウトゥルースなどが好走しています。


所属別の傾向

所属1着2着3着3着以内
JRA栗東77317
JRA美浦1326
南関東2057
その他地方0000

中央勢は10年間で8勝、2着10回、3着5回。連対20頭のうち18頭を占めます。南関東勢は2勝・3着5回。2着はありません。

現在も基本線は中央の実績馬。そのうえで、南関東の実力馬を3着候補ではなく勝ち候補まで含めて評価する余地がある、という分布です。


年齢では4歳が3着以内8頭、6歳・7歳も好走

年齢1着2着3着3着以内
3歳1102
4歳2428
5歳2103
6歳3216
7歳1236
8歳1034
9歳以上0011

4歳馬が3着以内8頭で最多です。勝利数では6歳が3勝、4歳と5歳が各2勝。3歳も2019年クリソベリルが勝っています。

一方、7歳以上の好走も多く、7歳は6頭、8歳は4頭、9歳以上も1頭が3着以内。中央勢は4~6歳が中心、南関東勢は7歳以上の実績馬が食い込むという見方の方が実態に近くなっています。

2016~2025年の日本テレビ盃における年齢別の1着・2着・3着件数。

前走はGI・JpnI級の中距離実績を重視

日本テレビ盃はJBCクラシックへの前哨戦で、秋の大舞台へ向かう一線級が始動することの多いレースです。過去の好走馬には、東京大賞典、川崎記念、帝王賞など2000m前後のGI・JpnIで上位実績を持つ馬が目立ちます。

一方、2022年フィールドセンスのように南関東重賞から臨んで勝った例もあります。前走の着順だけでなく、中距離の高いレベルでどの位置を取り、最後まで脚を残していたかを見る方が重要です。


過去10年の配当

2016~2025年の3連単中央値は5,310円です。2016~2019年は全て3,000円未満でしたが、2020年108,720円、2022年128,040円と10万円超も2回あります。

日本テレビ盃は常に堅いわけでも、常に荒れるわけでもありません。1番人気が崩れる年に配当が大きく跳ねやすいことが過去10年の特徴です。

2016~2025年の日本テレビ盃における3連単払戻の年度推移。

2022年は路盤改修の途中――2023年以降と同列にしない

2022年の日本テレビ盃は、船橋競馬場の本馬場全面改修が進行している最中に行われました。改修工事は2022年8月25日から11月27日まで段階的に実施され、日本テレビ盃が行われた9月28日はその移行期間に当たります。

実際、2022年は7番人気フィールドセンスが残り600m6位から上がり3F1位で差し切りました。

そのため本稿では、2022年を過去10年の結果には含めますが、現在の船橋1800mのラップ・位置取りを考える直接比較には使いません。2023~2025年は、全面改修後の路盤とオーストラリア産砂12cmという同じ条件で揃います。2026年もこの現行条件で行われます。


2023~2025年の3着以内馬を「残600mの位置 × 上がり3F」で見る

年着馬名人気残600m順位先頭差上がり3F上がり順位1角→4角
20231ウシュバテソーロ130.4秒37.2秒24→3
20232テンカハル550.9秒37.2秒27→5
20233スワーヴアラミス610.0秒38.4秒52→2
20241ウィリアムバローズ310.0秒38.4秒21→1
20242ウシュバテソーロ171.3秒37.3秒17→7
20243メイショウハリオ440.3秒39.2秒34→2
20251フォーエバーヤング130.8秒38.6秒25→3
20252レヴォントゥレット220.6秒39.3秒52→2
20253ホウオウトゥルース761.8秒38.1秒16→6

3年間の3着以内9頭では、残り600m4位以内が6/9頭、上がり3F3位以内が7/9頭、4コーナー3位以内が6/9頭、1角から4角で順位維持または前進が9/9頭でした。

勝ち馬は3年とも勝負所で前にいる

勝ち馬3頭は残り600mが3位・1位・3位、4コーナーも3位・1位・3位。上がり3F順位は3頭とも2位です。勝つ馬は3コーナーへ入る段階で前方にいて、そこから上位の上がりを使っています。

2・3着には別の好走パターンもある

2024年2着ウシュバテソーロは残り600m7位、4コーナーも7位でしたが、上がり3F1位で2着まで追い込みました。2025年3着ホウオウトゥルースも残り600m6位から上がり3F1位。逆に2023年3着スワーヴアラミスは残り600m1位、4コーナー2位でしたが、上がり3F順位は5位です。


残り1000mのラップは年によって形が大きく違う

年残1000→800m残800→600m残600→400m残400→200m残200→0m
202312.512.012.112.812.7
202412.812.011.813.013.6
202512.412.813.013.013.4

2023年は残800~400mで速度が上がり、最後まで大きく崩れませんでした。2024年は残600~400mが11.8秒まで速くなった一方、最後の200mは13.6秒まで減速。2025年は前半から速く、残1000m以降は徐々に速度が落ちる形でした。

同じ船橋1800mでも、毎年同じロングスパート戦になるわけではありません。

2023~2025年の日本テレビ盃について、残り1000mからゴールまでを200mごとに分けた区間ラップ。縦軸は上ほど速い。

前半・中盤・終盤の速度配分も毎年違う

下表は、各年の馬場・クラスに対応した通常水準と比べて、どの区間が速かったかを示しています。プラスが大きいほど通常より速い区間です。

年序盤600m中盤800m終盤400m
2023+0.63+1.38+1.09
2024+0.79+1.26-1.25
2025+1.69+0.00+0.21

2023年は序盤・中盤・終盤のすべてが通常より速め。2024年は序盤と中盤が速く、終盤400mは通常より遅め。2025年は序盤600mが特に速く、中盤はほぼ通常、終盤はわずかに速い形でした。

単純な勝ち時計よりも、どこで速度を使ったかの方がレースの性格を捉えやすくなります。

2023~2025年の日本テレビ盃について、序盤600m・中盤800m・終盤400mが同条件の通常水準より速かったか遅かったかを比較した折れ線グラフ。

船橋1800mでは、残600mは3コーナーへ入る地点

当サイトのコース分析では、船橋1800mの残り600m地点を「3コーナーへ入る地点」として扱います。

船橋1800mは4コーナー奥のポケットからスタートし、最初のコーナーまで約450m。ゴールまでの直線は308mです。さらにスパイラルカーブが採用されており、コーナーでも一定の速度を保ちやすい形状です。

つまり残り600mは、直線だけの末脚勝負が始まる地点ではありません。3~4コーナーを高い速度で通過するための位置をどこで作るかが重要になります。


日本テレビ盃で問われてきたもの

  • 中央の中距離実績馬が基本線
  • 南関東馬は高齢でも実績があれば軽視できない
  • 勝つには3コーナーへ入るまでに射程圏へ入ることが重要
  • 勝ち馬はそこから上位の上がり3Fも残している
  • 2・3着では前方位置型と追い込み型の両方がある
  • 2022年は改修移行期なので、現行馬場の直接比較から外す
  • 2023~2025年でも速度配分は毎年異なるため、単純な先行有利で固定しない

日本テレビ盃は「中央馬を買う」「前に行く馬を買う」だけでは情報が足りません。残り600mでどこにいるか、その位置をどう作ったか、そこからどの上がりを残せるかをセットで見るのが、過去傾向の実戦的な使い方です。


2026年の日本テレビ盃を見るときのポイント

  • 近走で1800~2000m級の高いレベルを経験しているか
  • 3コーナーへ入るまでに前方・中団前寄りへ位置を上げられるか
  • 残り600mから上位の上がりを残せるか
  • 後方型なら、船橋の3~4コーナーから差を詰められる実績があるか
  • 南関東馬なら、中央重賞級の相手に通用した実績や船橋中距離の適性があるか
  • 過去の勝ち時計だけでなく、そのレースがどこで速くなったかを確認する

固定ページでは過去傾向までを扱い、2026年の各出走馬がこれらの好走パターンにどう当てはまるかは、当年の予想・前哨戦診断で別途評価します。


よくある質問

日本テレビ盃は1番人気が強いですか?

2016~2025年では1番人気が5勝、3着以内7回です。信頼度は高い一方、2020~2022年は3年連続で3着圏外。1番人気が崩れた年は高配当になりやすい傾向があります。

地方馬でも勝てますか?

勝てます。2021年サルサディオーネ、2022年フィールドセンスが南関東所属で連勝しました。近10年の南関東馬は2勝・3着5回です。ただし好走馬は中央から移籍した実績馬や、南関東重賞で力を示したベテランが中心です。

日本テレビ盃は先行馬が有利ですか?

現行馬場の2023~2025年では、勝ち馬3頭すべてが残り600m・4コーナーで3番手以内でした。ただし2・3着には後方から上がり最速で差を詰めた馬もいます。先行だけでなく、残600mの位置と上がり3Fの組み合わせで見る必要があります。

2022年のフィールドセンスはなぜ直接比較から外すのですか?

2022年9月28日は船橋競馬場の本馬場全面改修が進行中でした。改修期間は8月25日~11月27日で、路盤と砂の条件が現在と異なる移行期だったためです。結果の過去10年集計には含めますが、現行馬場のラップ・位置取り比較では別扱いにしています。

日本テレビ盃はどこが勝負所ですか?

残り600mは3コーナーへ入る地点です。2023~2025年の勝ち馬は全てこの地点で3番手以内。ここから3~4コーナーを高い速度で通過し、直線308mへ入るまでに勝負圏を確保することが重要です。

日本テレビ盃は荒れやすいですか?

過去10年の3連単中央値は5,310円ですが、2020年108,720円、2022年128,040円と10万円超も2回あります。一方、2016~2019年は全て3,000円未満でした。常に荒れるのではなく、1番人気の信頼度によって配当が大きく変わるレースです。