人気の3歳馬オールアットワンスが重賞初制覇。しかし、千直路線に新しいアイドル登場かいえば、なかなか道は険しそうな印象が残った一戦。
とはいえ、軽量好枠を活かしきって勝利に導いた石川裕騎手も馬もお見事。
回顧のポイント 「超スローペース」
今年のアイビスSDはかなりのスローペース。
今年のスローぶりはラップタイムを比較したグラフをみても一目瞭然。
実走時計面でも、土曜に行われた古馬1勝クラスよりも前半が遅かったので、本当に「超スローペースの前残り」と評価してよいだろう。最内奇襲にでたバカラクイーンが3着に残れたのもこのラップの恩恵が非常に大きいといえる（結果として外に出すロスがなかった分が大きい）。
上位馬の次走は？
・勝ち馬（オールアットワンス）
勝ち時計がレベルが低い（タイムランク【E】（上記タイム分析））こと、出走メンバーのレベルも、事前予想でも触れたように「かなり小粒」（メンバーランク【D】（上記タイム分析））だったことから、「上がりが早かった」、「53秒台がでた」という点だけで勝ち馬を評価するのは危険で、次走が試金石。
・2着馬（ライオンボス）
自分の競馬をすればそのときの能力を確実に発揮できる（自分の時計では走れる）のがこの馬のセールスポイント。今回も相手関係弱化や枠順/展開といった条件も揃ったことでしっかりと「自分の競馬」をした格好。
ただ、この馬は斤量を背負うようになってからはタイムランクの高い決着で勝っていないので、これで完全復活と判断するのはちょっと早計。
・3着（バカラクイーン）
バカラクイーン好走の要員はすでに解説したとおり。したがって、重賞で内枠から好走したというだけの理由で次走以降（特に自己条件で）人気になるようなら危険。千直で走れるバックボーンのある馬ではあるが、あくまでも相手関係や枠順といったそのほかの要素も込みで判断すべき。
覚えておきたい穴馬候補
・4着 キラメキ
・7着 タマモメイトウ
レース条件が全く合わなかったにもかかわらずそこそこ（以上）の着順になったこの2頭。どちらも千直実績もある馬で、血統などのバックボーンも○。特にタマモメイトウは、このあと時計のかかるコンディションになったときに狙いたい（人気になるかもしれないけど・・・今回の敗戦で評価が落ちれば）。
