【東京スポーツ杯2歳S】

1966年に創設された東京3歳ステークスを前身とする2歳馬(創設時の馬齢表記では3歳馬)限定のレース。1968年に府中3歳ステークスに改称され、1984年からは施行距離がそれまでの1400mから1800mに延長された。1996年よりGⅢに格付けされ、その翌年(1997年)に東京スポーツ杯2歳ステークスの現在のレース名に改称され、さらに2021年にGⅡに昇格し現在に至る。
東京競馬場で実施される中距離重賞で、朝日杯FS・ホープフルSといった2歳G1戦だけでなく翌年のクラシックを占う上でも非常に重要なレース。

東京スポーツ杯2歳S 過去レースのラップタイム

過去20年のうち東京競馬場&良馬場で開催された16回の平均RPCIは54.8で、スロー寄りの上がり勝負。上がり3Fのラップタイムは11秒台以下となることが大半で、どのような展開であって末脚がしっかりしていないと勝負にならないレース。

1-3着馬の脚質分布

中団よりも後ろの馬が有利な傾向が顕著で「末脚の鋭さ」が強く求められる傾向。上がり3Fタイム1位・2位の馬はいずれも複勝率70%超の成績となっているが、直線入り口で1秒以上離されていると差し届かないケースが増える。これまでのレース内容から「テンにいけない馬」なのか「出していかなかった馬」なのかを丁寧に見極めたい。

東京スポーツ杯2歳S 枠番・馬番別の傾向

1枠の馬の好成績がとにかく目立つ。これはレース当週から仮柵位置が変わる(前週まではBコース→当週からCコース)になることの影響が大きいと考えてよい。また、下記で示しているように、1枠の馬は「脚質不問」で好成績という点も押さえておきたいポイント。

【参考】1枠の馬の脚質別成績(直近過去10年)

東京スポーツ杯2歳S 人気別の傾向

1番人気は過去20年で勝率6割、直近10年でも勝率5割、複勝率70%と好成績。2番人気も複勝率50%超で上位人気の信頼度は比較的高い。他方で3着荒れの傾向が強くなっている点には警戒が必要。

東スポ杯2歳ステークス 前走レース(ローテーション)別の傾向

数の上では1戦1勝の新馬→当レースのパターンが10勝で最も多い。ただ、1戦1勝組は縦横共に能力の比較が難しく過剰人気になるタイプも少なくない。

上記は、前走新馬戦→当レースのローテーションとなった馬の前走(新馬戦)での人気別成績。新馬戦を1番人気で勝ってきた馬の回収率は馬券的に狙える水準にない。

ローテーション的な狙いとしては、近年の主流の「使わないローテーション」の影響もあり、該当する馬自体が多くないが「前走GⅢで勝ち負けしてきた馬」がいれば素直に狙いたい。

東京スポーツ杯2歳S 種牡馬別の傾向

ディープインパクト産駒が3勝6連対の成績を残しているが単勝回収値は28と極めて低く、過剰人気になった上に負ける馬が多いレース。直近10年でも1番人気で勝ったのは2019年のコントレイル1頭にとどまる。血統という観点からだけで馬を絞り込みづらいレース。

東京スポーツ杯2歳S 騎手別の傾向

武豊が3勝をあげているが、直近10年では1-0-1-3。近年では短期免許の外国人騎手の活躍の目立つレースで、ムーアが2勝3連対。人気になる騎手にもかかわらず単勝回収値132は優秀。

東京スポーツ杯2歳S 狙い馬のプロファイル

  • 1枠の馬
  • 前走重賞で勝ち負けをしてきた馬