【中山金杯】過去レースの傾向・狙い馬プロファイル

正月開催の名物レースでもある4歳以上によるハンデキャップ重賞。レースの創設は1952年で関西(京都)にも全く同名のレースが実施されていた。1996年から正式のレース名としても東西を区別するために現在の「中山金杯」に改称。創設当初は芝2600mで行われていたが、1961年より現在の芝2000m、1980年からは中山芝2000mで定着。年末年始の変則スケジュールで実施される競馬となるため、出走馬のコンディションなどの見極めが特に重要。

【中山金杯】 過去レースのラップタイム

良馬場開催時の平均RPCIは49.8。前半1000m60.8秒、後半1000m58.9秒。残り1000mから淡々としたペースのままゴールまで流れ込むロンスパ戦になる傾向が強く、3・4コーナーでの機動力が重要。特に前半がスローになった場合には、中山内回りでも上がり34秒台以下の脚が必要となることが多い。

1~3着馬の脚質分布

小回りコースとはいえゴール前に急坂が待ち構えていることもあり好位~差しが優勢というのは、中山芝2000mの全体傾向と同じ。とはいえ、短い直線で「差し届かない」というケースも多く、上がり3F1位の馬の成績(1-4-1-16)は、同2位の馬(6-2-3-16)・同3位の馬(6-2-2-13)よりもかなり見劣っている点にも注意が必要。

【中山金杯】 逃げ馬の着順一覧(過去20年)

中山芝2000mは逃げ切りの難しいコース。中山金杯の過去20年でも逃げきり勝ちはわずか1例で、2・3着もそれぞれ1回ずつにとどまる。
また、逃げたシャドウゲイトの勝った2007年は、重馬場という特殊なコンディションだったことに加えシャドウゲイト自身もスタートからハナに立っていたわけではないことにも注意が必要(なお、2007年の2着馬は最後方からの追い込み、3着馬は後方から捲った馬)。
2016年にマイネルフロストの2着も1000m通過62.3秒という超スローに持ち込んだ結果で、そもそも中山金杯ではこのようなペースになる可能性自体が低い。
逃げて1桁着順に粘れている馬にはノーザンダンサー系種牡馬の産駒が多いことは覚えておくと良いかも。

【中山金杯】枠順・馬番別の傾向

8枠は明らかに割り引きという結果。周回コースとなることもあり、2-5枠(内目)が有利で、最内1枠は脚質・展開によって有利にも不利にもなりやすい点に注意しておきたい。

【中山金杯】人気別の傾向

1番人気は過去20回で7勝。ハンデGⅢということや複勝回収値が100を超えていることを加味すれば及第点といえなくはないがややピンパー気味。ただ、直近10年の勝ち馬はすべて5番人気以内となっていて頭からの極端な穴狙いは無謀といえそう。
2・3着については、3番人気の人気がひたすら悪く、6番人気以下、10番人気以下が飛びこむ割合も少なくない。ヒモはとにかく広く押さえるべきレース

【中山金杯】前走レース(ローテーション)別の傾向

【中山金杯】出走馬の年齢・性別の傾向

中山金杯は古い時代から高齢馬が激走することも珍しくない重賞。そもそも年齢表記がかわってすぐのレースでもあり7歳といっても数日前までは6歳だったことは忘れずにいたい。また、年長馬の方が環境変動に慣れがありそうという意味では、年末年始の変則スケジュールの影響は無視できない。
過去20回の結果を見ても、最も勝ち馬が多いのは6歳馬で、斤量的に恵まれる傾向のある3歳馬とも互角に勝負できている点は忘れずに覚えておきたい。

牝馬は出走頭数が少ないので評価の難しいところではあるが、2005年にマイネヌーヴェルが2着して以降馬券絡みはなし(牝馬が勝ったのは2001年のカリスマサンオペラが最後)。

【中山金杯】斤量別の傾向

中山金杯は斤量を背負わされた馬を狙うべきハンデ戦。基準斤量(4歳牡馬56kg・5歳以上牡馬57kg)以上(±0kg含む)の馬が20回で14勝。2・3着になると軽量馬や展開の利を得た馬が飛びこむ余地が拡がっているという分布。
ちなみに、過去20回では、57kg以上を背負わされた4歳馬はゼロ頭(56.5kgが1頭いるのみ(3着)。

【中山金杯】種牡馬別の傾向

上の表は過去20年連対馬の種牡馬一覧。全体的な傾向としてはスピードよりもパワーに優れたタイプの種牡馬が多く、ノーザンダンサー系やダートもこなせるロベルト系の強いレース。
特に注目すべきは、中山が大好きなステイゴールド産駒で、近年では2019年にワンツーフィニッシュ。また、近年ではウインイクシード、ウインブライトが2年続けて馬券になっているように、リピーター傾向の強いレースであることも覚えておきたい。意外なところでは、ディープインパクトの名前が一覧にないことにも注目(0-0-1-12)。

松岡・田中勝・ベリー・川田・横山典が2勝ずつ。特に松岡の5連対は抜けて優秀。

【中山金杯】狙い馬のプロファイル

  • 6歳馬(前走OP特別&人気薄ほど狙いたい)
  • リピーター
  • ステイゴールド産駒