中山牝馬ステークス 過去レースの傾向・狙い馬プロファイル

1972年に創設された古馬牝馬戦。創設当初はオープン特別であったがグレード制が導入された1983年からはGⅢ。古馬牝馬重賞路線が整備されたことによりヴィクトリアマイルが創設されそこに向けたステップレースとしても位置づけられる。

目次

中山牝馬ステークス 過去レースのラップタイム

舞台となる中山1800mは内回りコース使用。スタートしてすぐ中山名物の急坂が待ち構えるだけでなくさらに1コーナーまで上りが続くため1コーナーまでは早い流れになりづらい。そのかわり、下りとなる2コーナーから緩みのないラップの続くロングスパート戦になることが多い。

1~3着馬の脚質分布

中山1800m全体の平均と比べて差し馬が強いレース。軽量馬も少なくないフルゲートの競馬で前傾気味の消耗戦となりやすいことが主な原因。逃げとなるケースが多い。しかしながら、上がり3F最速の馬の成績は「1-6-3-12」とポジションが後ろすぎて脚を余すケースが少なくない。理想のポジションは残り3F地点で先頭から0.6~1秒くらいの中団。

【参考】逃げ馬が勝った2018年・2012年のラップタイム

逃げ馬は過去20年でわずかに2勝。緩みのない流れに加え「早めにこられやすい中山・内回り」では厳しいレースになることが多い。逃げ馬が勝った2018年・2012年共に「明らかにスロー」になった区間があり当レース平均的な流れと大きくことなる。

中山牝馬ステークス 枠番・馬番別の傾向

8枠の回収値は2022年のクリノプレミアム(15番人気1着単勝94.7倍)の影響が大きい。ハッキリしちえるのは3・4枠の回収値が極めて低いということ。フルゲートの競馬になることが多く1コーナー進入で安目をうけやすい(半端に内の)枠は辛いということ。アベレージでの期待値が最も高いのは2枠。

中山牝馬ステークス 人気別の傾向

とにかく一番人気の信頼度が低いレース。過去10年ではわずかに1勝・2着2回。複勝率は50%とはいえ馬券の軸に据えるには少し心許ない。また、11番人気以下の馬が馬券になるケースも少なくない。思い切った狙いでメリハリの着けた馬券を。

中山牝馬ステークス 前走レース(ローテーション)別の傾向

過去20年の数値としては京都牝馬S組が最多の5勝となっているが、近10年に絞れば、前走愛知杯からのローテーションが4勝と圧倒的に強く、これとは逆に前走京都牝馬S組は1-0-1-13と成績が急降下している(下記参照)。

【過去10年】前走レース別成績

このようなトレンドの変化は、牝馬重賞路線の再整備による影響(京都牝馬Sは距離が1600mから1400mへ短縮)で、施行距離の近く中山牝馬特別と同じ2ターン競馬の愛知杯が優勢となるのはある意味当然の結果といえる。また、古馬牝馬の層が厚くなるについて前走条件戦からの馬の成績も低下している。

中山牝馬ステークス 年齢別の傾向

5歳馬が20年で10勝で、そのうち6勝は直近10年によるもの。これは、3歳牝馬3冠の上位勢が牡馬との対決やGⅡ戦の阪神牝馬Sに廻るケースが増えたことによるものと思われる。また、クラブ馬隆盛のいまの中央競馬では、6歳牝馬は「このレースで引退」というケースが多く出走馬の本気度をしっかりリサーチすることも重要。

中山牝馬ステークス 負担重量(斤量)別の傾向

当レースはハンデキャップ戦(2022年までの馬齢基準は55kg)。ハンデ戦というと軽ハンデの馬に目がいきがちになりやすいが、このレースは軽ハンデ馬は明らかに苦戦傾向。また、軽ハンデ馬も格上挑戦のルートではなく前走もOP以上の馬からチョイスしたい(下記参照)

【参考】斤量53kgの馬の前走クラス別成績(過去10年)

中山牝馬ステークス 種牡馬別の傾向

キンカメ・ルーラーシップの単勝期待値が高い比較的珍しい重賞レースであることは頭に入れておきたい。ほかにはナスルーラ持ち・special持ちの馬にも要注意

中山牝馬ステークス 騎手別の傾向

現役では武豊・松岡が2勝ずつで、松岡には2022年のクリノプレミアム(15番人気)での強烈な1勝がある。また、北村宏・吉田豊・田中勝が3連対ずつとベテランの技が光るレースの印象が強い。なお、ルメールは騎乗機会それ自体が多くない(ドバイ遠征と重なることが多い)。


中山牝馬ステークスはこの馬を狙え!!

  • ハンデ54kg(2022年までの53kgに相当)&前走OP以上の5歳馬
  • 2枠の差し馬