神戸新聞杯は、菊花賞へ向かう3歳馬の重要なトライアルです。2026年は阪神芝2400m外回りで行われます。
このページでは2006~2025年の過去20開催を対象に、人気・枠・前走・配当といった基本データに加え、P6_PACE50、200mラップ、残り600m地点の位置取り、上がり3Fを重ねて「どう勝ってきたレースなのか」を見ていきます。
施行条件には変更があります。2006年は中京芝2000m、2020~2022年と2024年は中京芝2200mで行われました。これら5開催は系列全体の人気・前走・配当集計には含めますが、現行条件である阪神芝2400mの枠・ラップ・Position分析からは分離します。
したがって、現行条件の直接比較群は阪神芝2400mで行われた15開催です。
神戸新聞杯 過去20年の結果
| 年 | 開催 | 距離 | 馬場 | 勝ち馬 | 人気 | 単勝 | 残600m順位 | 上がり3F順位 | 単勝配当 | 3連単 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2006 | 中京 | 2000m | 良 | ドリームパスポート | 3 | 8.6 | 8 | 3 | 860円 | 17,970円 |
| 2007 | 阪神 | 2400m | 良 | ドリームジャーニー | 3 | 4.2 | 13 | 1 | 420円 | 21,590円 |
| 2008 | 阪神 | 2400m | 良 | ディープスカイ | 1 | 2.0 | 5 | 4 | 200円 | 3,240円 |
| 2009 | 阪神 | 2400m | 良 | イコピコ | 7 | 24.0 | 9 | 1 | 2,400円 | 132,480円 |
| 2010 | 阪神 | 2400m | 良 | ローズキングダム | 2 | 3.0 | 6 | 1 | 300円 | 2,570円 |
| 2011 | 阪神 | 2400m | 良 | オルフェーヴル | 1 | 1.7 | 5 | 1 | 170円 | 1,430円 |
| 2012 | 阪神 | 2400m | 良 | ゴールドシップ | 1 | 2.3 | 6 | 1 | 230円 | 26,300円 |
| 2013 | 阪神 | 2400m | 良 | エピファネイア | 1 | 1.4 | 4 | 2 | 140円 | 10,410円 |
| 2014 | 阪神 | 2400m | 良 | ワンアンドオンリー | 1 | 1.6 | 4 | 3 | 160円 | 70,380円 |
| 2015 | 阪神 | 2400m | 良 | リアファル | 3 | 8.0 | 1 | 2 | 800円 | 28,170円 |
| 2016 | 阪神 | 2400m | 良 | サトノダイヤモンド | 1 | 1.2 | 8 | 2 | 120円 | 8,010円 |
| 2017 | 阪神 | 2400m | 良 | レイデオロ | 1 | 2.2 | 3 | 2 | 220円 | 3,180円 |
| 2018 | 阪神 | 2400m | 良 | ワグネリアン | 2 | 2.7 | 5 | 2 | 270円 | 10,650円 |
| 2019 | 阪神 | 2400m | 良 | サートゥルナーリア | 1 | 1.4 | 1 | 1 | 140円 | 700円 |
| 2020 | 中京 | 2200m | 良 | コントレイル | 1 | 1.1 | 8 | 2 | 110円 | 37,180円 |
| 2021 | 中京 | 2200m | 不良 | ステラヴェローチェ | 2 | 3.0 | 9 | 1 | 300円 | 89,330円 |
| 2022 | 中京 | 2200m | 良 | ジャスティンパレス | 5 | 11.0 | 3 | 2 | 1,100円 | 453,670円 |
| 2023 | 阪神 | 2400m | 良 | サトノグランツ | 3 | 5.0 | 8 | 2 | 500円 | 34,690円 |
| 2024 | 中京 | 2200m | 稍重 | メイショウタバル | 2 | 5.4 | 1 | 7 | 540円 | 33,790円 |
| 2025 | 阪神 | 2400m | 良 | エリキング | 2 | 2.7 | 7 | 1 | 270円 | 1,690円 |
過去20年から見える3つの特徴
1. 阪神2400mでは「残600mで前」より「上がり上位」が明瞭
阪神芝2400mの15開催で、勝ち馬15頭のうち上がり3F3位以内は14頭でした。
一方、残り600m地点で3番手以内だった勝ち馬は3頭です。
勝ち馬の中央値も、残り600m地点は5位、上がり3F順位は2位。
3着以内45頭まで広げても、残600m3位以内は10頭なのに対し、上がり3F3位以内は35頭でした。
神戸新聞杯を「前にいる馬が残るレース」と読むより、どの位置からでも最後に上位のFinish Responseを出せるかを見る方が、過去の好走分布を説明しやすくなっています。

2. 直近5回の阪神2400m勝ち馬は、全馬が上がり3F2位以内
直近5回の阪神芝2400m開催を見ると、
| 年 | 勝ち馬 | 残600m順位 | 上がり3F順位 |
|---|---|---|---|
| 2017 | レイデオロ | 3 | 2 |
| 2018 | ワグネリアン | 5 | 2 |
| 2019 | サートゥルナーリア | 1 | 1 |
| 2023 | サトノグランツ | 8 | 2 |
| 2025 | エリキング | 7 | 1 |
となっています。
残600m地点は1~8位まで分散している一方、上がり3F順位は2・2・1・2・1位。
つまり近年の現行条件では、前方Positionそのものより、そこから上位の終盤Responseを出せることが共通しています。

3. ただし「毎年同じ瞬発戦」ではない
阪神芝2400m15開催のP6_PACE50中央値は50.40です。
最終MACROは、
- NORMAL:7回
- SLOW:6回
- FAST:2回
でした。
終盤の絶対的な速度状態は毎年同じではありません。それでも勝ち馬の上がり順位は高い。
ここで重要なのは「毎年高速上がりになる」ことではなく、その年のレースの中で上位の終盤Responseを示すことです。

人気別の傾向
神戸新聞杯は、勝ち馬については上位人気がかなり強い重賞です。
過去20年では、
- 1番人気:9勝、3着以内13頭
- 2番人気:5勝、3着以内13頭
- 3番人気:4勝、3着以内13頭
で、1~3番人気だけで18勝しています。
しかも1・2・3番人気はいずれも3着内率65.0%。
10番人気以下は100頭が出走して勝利がなく、3着以内も3頭だけでした。
上位人気馬を中心に組み立てる根拠が強いレースですが、2009年イコピコのように7番人気で勝ち切った例もあります。

枠順の傾向
枠順は現行条件と直接比較できる阪神芝2400m15開催で集計します。
3枠が5勝で最多。5枠は27頭から3勝・3着以内12頭で、3着内率44.4%と高い数値です。
一方で8枠からも4勝が出ています。
内枠だけ、外枠だけに勝ち馬が偏っているわけではありません。枠そのものを単独の足切り条件にするより、そこからどのPositionを取り、終盤へ入ったかまで見る必要があります。

年齢別分析は行わない
神戸新聞杯は3歳馬限定戦です。
したがって、古馬重賞で使う「4歳馬が強い」「高齢馬が苦戦」といった年齢別集計には意味がありません。
このページでは年齢グラフを作らず、代わりに前走着順と前走レースを分けて確認します。
前走着順だけでは切れない
過去20年では、前走1~3着馬が149頭出走して12勝。
一方で、
- 前走4~5着:30頭から5勝
- 前走6~9着:41頭から1勝
- 前走10着以下:59頭から2勝
でした。
前走で大きく負けた馬でも勝ち切った例があり、「前走○着以下だから消し」という単純な線引きはできません。
特に神戸新聞杯では、どのレースでその着順だったかが重要です。

前走は東京優駿組が圧倒的
過去20年で東京優駿から出走した馬は92頭。
そのうち17頭が神戸新聞杯を勝ち、37頭が3着以内に入っています。3着内率は40.2%です。
20回の勝ち馬のうち17頭が東京優駿組でした。
例外は、
- 2009年イコピコ:ラジオNIKKEI賞
- 2015年リアファル:マレーシアカップ
- 2024年メイショウタバル:皐月賞
の3頭です。
神戸新聞杯では「前走着順」以上に、東京優駿という高いレベルの2400m戦を経験していることが過去の勝ち馬構成に強く表れています。
ただしダービーでの着順だけを足切りにするのも適切ではありません。2023年サトノグランツは東京優駿11着から神戸新聞杯を勝っています。

脚質だけでは説明しきれない
阪神芝2400m15開催では、
- 逃げ:1勝
- 先行:4勝
- 差し:8勝
- 追込:2勝
でした。
勝利数では差しが最多です。
ただし、これを単純に「差し有利」とするのも適切ではありません。2015年リアファルは逃げ切り、2019年サートゥルナーリアは残600m1位から押し切っています。
重要なのは脚質ラベルそのものではなく、残600m時点のPositionと、そこからの上がり順位の組み合わせです。

過去20年の配当
過去20年の払戻中央値は、
- 単勝:270円
- 馬連:1,035円
- 馬単:1,860円
- 3連複:3,380円
- 3連単:19,780円
でした。
3連単の最高配当は2022年中京開催の453,670円。
一方、上位人気が強い阪神2400mでは、2019年700円、2025年1,690円のような非常に低い3連単配当も出ています。
勝ち馬は堅くても、相手関係によって配当が動くレースです。

200mラップから見る神戸新聞杯の勝負所
阪神芝2400m15開催の200m区間中央値を見ると、残り1000mからは、
12.4 → 11.9 → 11.2 → 11.4 → 11.8秒
となっています。
残り800~600mから速度が上がり始め、残600~400mで一段大きく加速。その後、直線で11.4秒、最後の200mで11.8秒へ減速する形です。
阪神芝2400mは残600m付近から下りに入り、そこで加速を付けながら直線へ向かいます。
つまり神戸新聞杯で問われる終盤性能は、直線だけの一瞬の切れではなく、3~4コーナーから始まる加速へ入り、その速度を直線まで持続する能力として読む必要があります。

「上がり最速を買えばいい」わけではない
阪神2400mでは上がり順位の高い勝ち馬が多い一方、それを単純な予想Ruleにはできません。
2008年ディープスカイは上がり3F4位でも勝利しています。
また、残600m時点のPositionも1位から13位まで大きく異なります。
過去傾向が示しているのは、「後ろから最速上がりを使う馬だけが強い」ということではなく、その年のRace Structureの中で、必要なPositionを確保しつつ上位のFinish Responseを出せる馬が勝ちやすいということです。
神戸新聞杯で問われてきたもの
過去20年をまとめると、現行の阪神芝2400mでは次の特徴が強く出ています。
- 勝ち馬15頭中14頭が上がり3F3位以内
- 直近5回の勝ち馬はすべて上がり3F2位以内
- 残600m地点の位置は前方から後方まで幅がある
- 1~3番人気が過去20年で18勝
- 東京優駿組が過去20年で17勝
- 残600~400mで大きく加速する典型Shape
神戸新聞杯では、「前にいるか」「差し馬か」という一語で判断するより、ダービー級の経験を持ち、残600mから始まる加速局面で上位の終盤Responseを出せるかを見る方が、過去の勝ち方に近づきます。
FAQ
神戸新聞杯は人気馬が強いですか?
過去20年で1~3番人気が18勝しています。1番人気9勝、2番人気5勝、3番人気4勝です。
神戸新聞杯は差し馬が有利ですか?
阪神芝2400m15開催では差し馬が8勝で最多です。ただし逃げ・先行・追込からも勝ち馬が出ており、脚質だけでなく残600m位置と上がり3F順位を合わせて見る必要があります。
神戸新聞杯で上がり3Fは重要ですか?
阪神芝2400m15開催の勝ち馬15頭中14頭が上がり3F3位以内でした。直近5回の勝ち馬は全て上がり3F2位以内です。
神戸新聞杯で最も多い前走は?
東京優駿組です。過去20年で92頭が出走し、17勝・3着以内37頭。20回の勝ち馬のうち17頭を占めています。
前走で大敗している馬は消しですか?
前走10着以下からも2勝しています。2023年サトノグランツは東京優駿11着から神戸新聞杯を勝っており、着順だけでの足切りはできません。
中京開催の年はどう扱っていますか?
2006年中京2000m、2020~2022年と2024年の中京2200mは、人気・前走・配当などの系列集計には含めます。一方、阪神芝2400m固有の枠・ラップ・Position分析では除外しています。
データ注記
- 基本期間:2006~2025年の20開催
- 現行条件の直接比較:阪神芝2400m 15開催
- 条件変更年:2006年中京2000m、2020~2022年・2024年中京2200m
- Race Structure / G600 / Final3F:
PHASE6_JRA_GRADED_TREND_2001_2026_v1_0_RELEASE - 人気・枠・脚質・前走・配当・200mラップ:
RUN_20260917_161639 - P6_PACE50は絶対速度ではなく、前後半の速度配分を見る指標
- 年齢別集計は3歳限定戦のため非適用