【富士ステークス】過去レースの傾向・狙い馬のプロファイル

ジャパンカップ創設に伴って、招待馬・帯同馬およびJC出走候補となる地方馬のためのレースとして1981年に芝1800mのオープン特別として創設されたレース。1984年より富士ステークスの現行名称に改称。1997年~1999年はスプリンターズステークスの前哨戦として1400mで施行され、1998年にはGⅢに格付け。その後、2000年にスプリンターズSの施行時期が9月中山開催に前倒しされると、今度はマイルCSの前哨戦として、10月開催・芝1600mの条件に変更され2020年にはGⅡに昇格し現在に至る。

富士ステークス 過去レースのラップタイム

馬場2004006008001000120014001600
中良200212.510.611.312.011.611.111.011.7
200312.110.811.011.511.511.311.911.9
200412.411.211.311.611.811.411.412.1
200512.411.011.611.611.711.411.212.0
200612.411.011.511.712.111.511.011.6
200712.510.811.611.511.811.211.912.0
200812.310.911.411.511.811.211.312.3
200911.910.811.712.011.911.511.611.9
201012.111.211.711.811.511.111.212.2
201112.211.012.112.212.111.511.212.7
201212.310.811.311.511.711.311.611.9
201312.611.411.812.011.911.010.911.9
201412.611.311.712.011.810.911.211.7
201512.711.011.411.912.011.211.111.4
201613.011.511.811.811.711.211.211.8
201712.611.311.712.212.011.211.212.6
201812.410.911.311.311.511.011.611.7
201912.210.911.912.011.911.311.111.7
202012.410.610.811.612.011.512.212.3
202112.011.212.111.711.711.311.511.7

時計の出やすい良好なコンディションで行われることの多いレースで、出走頭数も揃いやすいことから前半からレースが流れる(良馬場時の平均RPCIは48.86)。特に3コーナー進入をむかえる400m-600m地点のラップタイムがレース展開に与える影響が大きくポジション争いの激しさの予想がカギになりそう。レースの上がり3F平均は34.58も、勝ち馬の上がり3F平均は33.9で速い流れについていきながらもしっかりした末脚を繰り出せるタフな馬でないと厳しいレースでもある。

1-3着馬の脚質分布

逃げ馬は過去20年(のうち東京で行われた19回)で馬券絡みで完敗。速い流れでもスローな流れでも逃げ馬には苦しいレースで割引。他方、差し・追い込み馬でも後方すぎれば差し届かないという例も多く、上がり3F最速の馬は4例に過ぎない。

勝ち馬は先頭から0.3~1秒圏内のポジションから

縦軸は勝ち馬の残り600m地点での先頭からの秒差、横軸は1000m(残り600m地点)のレースラップの分布図。後方から先頭まで届くのは1000m通過57.5秒を切るような猛烈なハイペースのケースに限られている。0.5~0.6秒を中心にそこから前後1列くらいまでのポジションが理想。

富士ステークス 枠番・馬番別の傾向

回収率の観点では5・6枠が及第点。内過ぎず外過ぎずちょうど良いところで競馬をしやすいということだろう。全体的の時計の早いコンディションでは距離ロスの出やすい外枠は割り引いておくべきで、フルゲートの競馬ではポジションで争いで後手になりやすい3・4枠は競馬が難しい。

富士ステークス 人気別の傾向

1番人気は、過去20年で6勝、直近10年で3勝で勝率30%で馬券的な妙味は低い。回収率の観点では2・4番人気の方が高いがヒモ荒れ傾向の強いレースでもあるので、馬券の受けは広く。

富士ステークス 前走レース(ローテーション)別の傾向

馬券絡みの多い京成杯AH組は出走頭数も多く前走好走組以外は馬券になっていない。ポートピアS組の好走例は2011年以前に集中しており最後に馬券になったのは2012年のクラレント(5番人気・1着)が最後。近年では、G1級の馬が秋の初戦として選択することが多く、春のマイル路線で戦ってきた実績馬を中心に据えるのがセオリーといえるレース。

富士ステークス 年齢・性別の傾向

馬券の中心は4歳馬で前走重賞組は回収率の目寝も優秀。ただ、近年では3歳馬の勢いが増していて直近10年では4-2-2-31/39で勝率10%・連対率15%・複勝率20.5%。ただ、3歳馬は春のG1路線で通用してきた人気馬でないと通用しない場合も多く配当的な妙味は期待しづらい。馬券的には3・4歳に人気を奪われた5歳馬からのワイドに妙味。

【参考】4歳馬の前走クラス別成績

富士ステークス 負担重量(斤量)別の傾向

3歳54kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減 の下記条件によるグレード別定

  • 1年以内のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
  • 1年超以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績を除く)

最も成績がよいのは1kg増となる古馬57kg。素直に重賞で勝ち負けをしてきた馬が強いレースといえる。ただ、早い時計になりやすいレースなあdけに58kgになると最後に斤量の負担が響くという結果に。

富士ステークス 種牡馬別の傾向

ディープインパクト産駒が4勝も、ディープインパクト産駒の単勝回収値が100円超ということは「人気の落ちた馬」が勝っている傾向の強い重賞。出走頭数も多いだけに少し狙いづらい。血統面で注目しておきたいのは、過去10年の勝ち馬の半分を占める母父ノーザンダンサー系。

富士ステークス 騎手別の傾向

武豊が過去20年で3勝も直近10年では1勝(騎乗機会5回)。馬券的に優秀なのは、複勝率70%超のルメールと単勝・複勝回収率とも100円を超えている戸崎。

富士ステークス 狙い馬のプロファイル

  • 前走GⅡ・GⅠ戦の5歳馬
  • 前走重賞の4歳馬
  • ルメール・戸崎騎乗馬