天皇賞(春)過去レースの傾向・狙い馬プロファイル

1939年に創設された伝統のGⅠレース。春の天皇賞は、創設以降3200mで距離の変更がない)秋に行われる天皇賞は1984年から2000mに短縮されている)。
2008年より優勝馬にはオーストラリアGⅠメルボルンカップへの優先出走権が与えられるようになり、2017年からは大阪杯・天皇賞(春)・宝塚記念を同一年3連勝した馬には報奨金が与えられるようになっている。
※2021年・2022年は阪神競馬場での開催

目次

天皇賞(春)過去レースのラップタイム

芝外周りコースを1周半するコースレイアウト。スタート地点は芝1200mコースと同じ向正面で3コーナー進入までは約400m。2021年・2022年の阪神開催時は2周目に内回りコースを使う点でも異なる。

上記は京都開催された2001年~2020年(良馬場開催)のラップ比較。3コーナーからの坂の下りを利用した800m~1000mのロングスパート戦。

1~3着馬の脚質分布

3200mマラソンのロングスパート戦ということで、大きな傾向としては逃げも追い込みも決まりづらく好位・差しの馬で馬券を組み立てるのが基本。
京都開催過去20年の天皇賞(春)で逃げて勝った馬は3頭で、人気薄2頭によるとんでもない大逃げになった2012年のパターンか、どこかで「かなりのスロー」のセクションを作るといった特殊事情を抱えないと難しい(下記グラフ参照)。

【参考】逃げ馬が勝利した年のラップタイム

天皇賞(春)枠番・馬番別の傾向

京都で開催された2001年~2020年の結果。1枠が6勝と好成績。「長距離戦は内有利」のセオリーどおりに、内枠の回収値が抜けて高い。
6つのコーナーを回るレースで隊列も長くなりやすいのでロスの少ない内のポジションをとりやすいことは大きなメリット。阪神競馬場での開催となった2021年も1枠1番のワールドプレミア(3番人気)が1着。
8枠からも勝ち馬はでているが「馬番15番より外は2着どまり」という結果になっていることもセットで抑えておきたい。

天皇賞(春)人気別の傾向

過去20年・直近10年共に1番人気よりも2番人気の信頼度の方が高い。また3・4番人気は「2着まで」の傾向が強く、3・4番人気を頭で狙うなら「もっと人気のない馬」の頭荒れに期待した方が妙味も高い。ただ、1~3番人気が揃って馬券外に消えるというケースはさほど多くない。
ちなみに、1~3番人気で最も信頼度が低いのは4歳馬で5・6歳とは連対率にして10ポイントほど成績が劣る。

天皇賞(春)前走レース(ローテーション)別の傾向

前走日経賞・阪神大賞典組が中心。ただ阪神大賞典組は、出走頭数が多いだけでなく阪神大賞典敗退からの巻き返し例も多く絞り込みづいらい。G1格上げに大阪からのローテーションは、長距離・中距離の棲み分けが明確になっているいまのトレンドでは出走例自体が少なく、2017年1頭・2018年の2回に合計4頭の出走があるだけ。ただ、いずれの年もキタサンブラックが大阪杯→天皇賞(春)と連勝、シュヴァルグランが大阪杯13着→2着と馬券に絡んでいる。
また、前走距離2000m未満からの馬券絡みは1例もなく、その点では長距離王者を決めるにふさわしい一戦といえるが、他方で前走ダイヤモンドSからの馬券になったのはわずかに1例(2005年フェイムゲーム2着)のみで、前走距離だけでなく「レース(戦ってきた相手)の格」も重視したい。

天皇賞(春)年齢・性別の傾向

配当妙味が最も高いのは5歳馬。また、4→5→6歳と年齢があがるごとに人気馬の信頼度が増している点も押さえておきたい。注意が必要。
牝馬は、さすがに分が悪く馬券になったのは1990年まで遡っても2021年に3着したカレンブーケドールの1例だけ。

天皇賞(春)種牡馬別の傾向

長距離重賞に強い種牡馬の産駒の好走が目立つ。上位に入った種牡馬はいずれも複数の産駒で馬券に絡んでいることから「適性の差」がある程度ハッキリしていると考えられる。キングカメハメハ産駒が15頭で馬券絡みなし・ハーツクライ産駒に勝ち馬がいないことも覚えておきたい。

天皇賞(春)騎手別の傾向

「長距離戦は騎手で買え」と言われることもあるが、一般的に「長距離で巧い」と認知されているジョッキーの好成績が目立つ。ルメールの2勝はいずれもフィエールマンによるものであるが他の騎乗馬はそこまでの人気馬でないことも押さえた上で成績を判断したい。
また、デムーロ、川田、幸が天皇賞(春)で一度も馬券になっていないという点にも注目。

天皇賞(春)はこの馬を狙え!!

  • 2番人気の5歳馬
  • 1枠1番
  • 武豊・ルメール騎乗馬