【凱旋門賞】過去レース傾向・狙い馬のプロファイル

フランス語での表記は「Prix de l’Arc de Triomphe」。1920年にフランス競馬再興を目的に創設されたレースで、毎年10月の第1日曜日に開催され、ヨーロッパ競馬のチャンピオンディスタンス路線の締めくくりともいえるレースというだけでなく、世界競馬の最高峰レースのひとつともいえるレース。

日本調教馬の出走は、1969年のスピードシンボリが最初。その後、1999年にエルコンドルパサーが2着となり初めての連対。2010年ナカヤマフェスタ、2012年・2013年オルフェーヴルと2着はあるものの未だに勝ち馬はでていない。また、2006年には3着に入線したディープインパクトがレース後に失格(使用禁止薬物検出)となったことも大きな話題となった。

凱旋門賞が行われるコース(ロンシャン競馬場芝2400m)

  • ワンターンコース(日本で2400mワンターンのコースはなし)
    日本の競馬場だと京都2400m(外回り)が大きな傾向としては似ている
  • 向正面と交差する地点から長い上り勾配
  • 3角からフォルスストレートまでは600mで10m下る急な下り
  • 高低差10mは、中央で最大高低差となる中山競馬場の倍
  • 直線はほぼ平坦

ラップタイムの傾向 日本の競馬との違い

ヨーロッパの競馬と日本の競馬で最も違うのは、ほとんどのレースが前半スローからの加速ラップ&ロングスパート戦になるという点。2020年・2021年の凱旋門賞ラップはまさにそのとおりの傾向で、向正面の急傾斜の坂の麓から徐々に加速していく非常にタフな流れとなる。日本の競馬場コースでレースラップの傾向が近いのは中山芝2200m。

凱旋門賞 過去10年のレース結果

所属国別の傾向

 1着2着3着3着内合計
フランス54615
イギリス3238
アイルランド1214
ドイツ1001
日本0202

地元フランス調教馬がやはり強いレースで3着以内の馬の半数を占めている。人気馬ばかりが馬券になっているわけでもなく「地元の利」はやはり大きい。アイルランドの3着内4頭のうち3頭は2016年のオブライエン厩舎による1-3着独占で、アイルランドというより名門厩舎の底力。
なお、日本馬はオルフェーヴルの2年連続2着以来は馬券内に入着できていない。

凱旋門賞 年齢・性別の傾向

性齢1着2着3着3着内合計
3歳牡馬1157
3歳牝馬2114
4歳牡馬2439
4歳牝馬4004
5歳牡馬1315
5歳牝馬0101

過去10年では4歳牝馬が4勝・3歳牝馬が6勝。「凱旋門賞は(斤量で恩恵のある)牝馬から買え」は馬券の基本セオリーといえる。6歳以上の馬は基本的に割引。

血統別の傾向・分析

  • サドラーズウェルズ系(近年ではガリレオなど)の血が入っている馬が強い
  • ヌレイエフはサドラーズウェルズ系の近親にあたる(サドラーズウェルズの母母がヌレイエフの母)
  • サドラーズウェルズ系についで優秀なのはダンジグ(Danzig)の系統(デインヒルはダンジグ系)

凱旋門賞 狙い馬のプロファイル

  • 3歳馬
  • 牝馬
  • サドラーズウェルズの血をもった馬
  • フランス調教馬