【札幌2歳ステークス】過去レース傾向・狙い馬プロファイル

「北海道3歳ステークス(馬齢は当時基準の表記)」の名称で1966年に創設されたレース、当時の札幌競馬場には芝コースがなかったため1988年までは砂(ダート)コースでの実施。1989年には函館競馬場芝1200mで施行され、翌1990年からは札幌芝1200m、1997年からは芝1800mに距離が延長された(2013年は札幌競馬場スタンド改修工事のため函館芝1800mで実施)。
なお、地方競馬所属馬で1着になった馬には、阪神JF・朝日杯FS・ホープフルSのいずれかの出走権利が与えられる。

札幌2歳ステークス 過去レースのラップタイム

馬場20040060080010001200140016001800
200212.311.812.913.013.312.712.212.011.5
200312.612.613.413.713.612.811.911.811.8
200412.411.411.812.112.912.112.112.412.9
200512.411.912.212.412.712.811.912.112.0
200612.311.412.612.812.812.211.911.612.1
200712.611.712.312.312.712.412.312.712.9
200812.211.612.212.012.312.012.012.312.5
200912.411.612.212.612.912.612.111.711.6
201012.511.612.012.012.912.312.511.912.1
201112.311.812.312.612.612.612.711.612.3
201212.411.612.312.212.512.612.011.611.3
函不201312.412.013.013.513.113.713.914.213.9
201412.312.012.212.312.412.212.112.212.3
201512.512.012.512.512.412.112.412.112.3
201612.311.712.412.612.612.312.011.812.2
201712.712.012.512.612.612.412.311.912.4
201812.411.811.912.212.212.112.312.612.7
201912.311.512.212.412.312.512.512.312.5
202012.311.011.712.112.112.111.912.013.0
202112.611.911.911.912.012.012.212.112.5

基本的には淡々と12秒台のラップが続く典型的な持久力(ロングスパート)戦になるレース。2歳戦ということもあり、前半が早くなる可能性は高くなく、平均ペースで流れなければ前半は(超)スローで3コーナーからの「よーいドン」の上がり競馬。洋芝コース(開催最終週)に行われるレースでもあり馬場が渋ればかなりタフな消耗戦に(函館競馬場開催のものではあるが2013年のラップタイム参照)。真逆のタイプのレース展開になる傾向があるレースなので、平均ペースの場合と超スローの場合の2パターンで馬券を組み立てるのが無難。

1-3着馬の脚質分布

1周コースの中距離戦らしく基本的には好位・差しが有利なレース。ただ、開催終盤の洋芝コースでタフな競馬になれば前が総崩れの追い込みが決まる可能性や、スローからのマクリ差しのケースまで複数の展開シナリオを想定しておいた方がよいレースで、カギを握るのは、3・4コーナー区間のペース(上記1000m→1600mまでの区間ラップと勝ち馬の残600m地点差分布図を参照)となる。

札幌2歳ステークス 枠番・馬番別の傾向

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 2- 0- 2-16/20 10.0% 10.0% 20.0%
2枠 1- 2- 3-14/20 5.0% 15.0% 30.0%
3枠 4- 2- 2-24/32 12.5% 18.8% 25.0%
4枠 2- 2- 3-29/36 5.6% 11.1% 19.4%
5枠 3- 3- 2-30/38 7.9% 15.8% 21.1%
6枠 1- 2- 2-33/38 2.6% 7.9% 13.2%
7枠 3- 5- 2-29/39 7.7% 20.5% 25.6%
8枠 4- 4- 4-28/40 10.0% 20.0% 30.0%

開催最終週の馬場にキャリアの浅い馬が揃う夏の2歳戦。荒れていないでなく他馬に被されるリスクの少ない外目の枠が優勢という結果は当然といえば当然。特に馬番11番の連対率40%・複勝率50%は無視できないバイアス。

札幌2歳ステークス 人気別の傾向

1番人気は過去20年で6勝連対率50%複勝率70%。ただ、直近10年では2勝、複勝率60%と成績は下降気味で頭固定で馬券を買うのはリスクが高く1番人気が2・3着になった場合の配当跳ねを狙えるマルチに妙味あり。2・3着には1-3番人気以下の馬が飛びこむケースが多い。2歳夏の中距離新馬・未勝利は前半(超)スローの上がりだけの競馬になることが多く、平均ペースでの消耗戦傾向の強いこのレースへの適性を事前に見極めづらいという点にも注意しておきたい。

札幌2歳ステークス 前走コース別の傾向

前走コース着別度数勝率連対率複勝率
◆同コース  6- 11-  9- 81/1075.60%15.90%24.30%
札幌・芝1800  6- 10-  9- 75/1006.00%16.00%25.00%
札幌・芝1500  4-  3-  6- 34/ 478.50%14.90%27.70%
函館・芝1800  4-  3-  2- 27/ 3611.10%19.40%25.00%
札幌・芝1200  1-  1-  0- 10/ 128.30%16.70%16.70%
阪神・芝1600外  1-  1-  0-  3/  520.00%40.00%40.00%
東京・芝1800  1-  1-  0-  1/  333.30%66.70%66.70%
新潟・芝1800外  1-  0-  1-  6/  812.50%12.50%25.00%
阪神・芝1800外  1-  0-  0-  2/  333.30%33.30%33.30%
東京・芝1600  1-  0-  0-  1/  250.00%50.00%50.00%
福島・芝1800  0-  1-  1- 11/ 130.00%7.70%15.40%
函館・芝1200  0-  0-  1-  9/ 100.00%0.00%10.00%
新潟・芝1600外  0-  0-  0-  4/  40.00%0.00%0.00%
札幌・ダ1000  0-  0-  0-  3/  30.00%0.00%0.00%
札幌・ダ1700  0-  0-  0- 10/ 100.00%0.00%0.00%

数の上では札幌・函館の洋芝コースを使ってきた組が圧倒的。ただ、出走頭数も多く北海道デビューだからという点だけでは狙いづらい。率の面では、東京・阪神(6月開催)デビュー組が優秀。洋芝適性がわからないリスクはあるものの、6月の中距離線デビュー組には馬主・厩舎サイドの期待馬も少なくなく、素質・完成度の違いで圧倒することも。

札幌2歳ステークス キャリア・性別の傾向

キャリア着別度数勝率連対率複勝率
  1戦  9-  9-  9-101/1287.00%14.10%21.10%
  2戦  7-  4-  3- 59/ 739.60%15.10%19.20%
  3戦  2-  4-  2- 24/ 326.30%18.80%25.00%
  4戦  0-  1-  5- 11/ 170.00%5.90%35.30%
  5戦  1-  2-  1-  6/ 1010.00%30.00%40.00%
  6戦  1-  0-  0-  2/  333.30%33.30%33.30%
  牝馬  3-  5-  5-  47/ 605.00%13.30%21.70%

過去20年の数字だけをみるとキャリアの多い馬が善戦していそうにみえるが、そのほとんどは道営競馬所属の馬で近年ではむしろ割引。「新馬勝ち」の馬にこだわる必要はなく、勝率・単勝回収率では未勝利勝ちの馬の数字の方が優秀ということもあわせて押さえておきたい。

札幌2歳ステークス 種牡馬別の傾向

中距離重賞(しかも2歳戦)なのに「ディープインパクト」が0勝というのは非常にレア。それだけ札幌2歳ステークスは夏の2歳重賞で特異な存在ということができる。リストに名前のある種牡馬には、「ダート兼用」の種牡馬の名前も多い。近年だけをいえばゴールドシップ産駒がとにかく馬券になるレースになりつつある。

札幌2歳ステークス 騎手別の傾向

岩田・ルメール・藤岡佑・横山典が2勝ずつ。また武豊も連対率50%超。札幌を夏と拠点とするジョッキーの活躍の目立つレース。

札幌2歳ステークス 狙い馬のプロファイル

  • 馬番11番の馬(7・8枠)
  • ゴールドシップ産駒
  • 平均ペース以上(ペースの上下差の少ない)の持久力戦となったレースで勝ってきた馬