レース名は日本初の近代型競馬場が設置された地名に由来。1987年に重賞競走として創設され、しばらくはダート1200m戦として実施されていたが、ダート重賞路線の整備が行われた2001年から現行条件(1回東京ダート1400m)へ変更。優勝馬にはフェブラリーSへの優先出走権が与えられる。今回は他場開催(中山ダート1200m)で行われた2003年を除いた過去20年のレースの傾向を紹介。
根岸ステークス 過去レースのラップタイム
東京ダート1400mは、日本最大の広さを誇る東京競馬場でのワンターンコース。コース全体が広く3・4コーナーも他場に比べて緩やか。そのため、スタートからゴールまで一貫したペースで流れる。長い直線でのラップの失速率が低い(残り200mの地点で逃げ馬が捕まっているレースが多い)ことは押さえておきたい。良馬場開催の平均RPCIは42.0、勝ち馬の上がり3Fタイムは35.4。
1~3着馬の脚質分布
3・4コーナーでの緩みがなく直線での失速率も低いラップ=逃げ馬は苦しくなるという典型的な分布。ただ、直線で離されすぎると早い上がりでも届かないケースへの警戒は必要。直線入り口で先頭から1秒までが勝ち馬の基本ゾーン。また3連系の馬券では1頭は前残りの馬を入れ込んでおきたい。
根岸ステークス 人気別の傾向
1番人気の勝率(過去20年30%・過去10年40%)を高いとみるか低いとみるかは評価の分かれるところ。全体傾向としては1-3着とも分布が広いので人気面だけで馬を絞り込むのは難しい。過去10年の一番人気で着外に沈んだ3頭に共通するのは斤量57kg(当時の基準+1kg)であること。
根岸ステークス 枠番・馬番別の傾向
中央から離れるにしたがって回収率が下がる傾向。逃げ馬にはキツイレースであることから、スムーズに差すためのポジションとりができるか(「内過ぎれば狭くなる」、「外過ぎても3角進入のロス」という具体的なリスクをどう評価するか)がポイントに
根岸ステークス 前走レース(ローテーション)別の傾向
狙いたいのは、武蔵野ステークスから根岸ステークスまで出馬を待った「東京巧者」。カペラS組は出走頭数が多くなりやすく回収率の点での妙味にかける。
根岸ステークス 年齢・性別の傾向
馬券になった馬の数では5・6歳が優勢も回収率だけでいえば4歳馬に妙味。また、7歳・8歳馬の馬券絡みも珍しくないので高齢ということだけを理由に割り引くことは危険。牝馬は出走頭数も多くなく、過去20年では馬券絡みの例がない。
根岸ステークス 負担重量(斤量)別の傾向
4歳56kg 5歳以上57kg 牝馬-2kgを基準斤量とするグレード別定(2022年までは各-1kg)。回収率の観点では斤量での差は大きくない。ただ、59kgを背負わされた馬が1頭も勝っていない点は抑えておきたい
根岸ステークス 種牡馬別の傾向
過去20年中東京で行われた19回で勝ち馬の父が18頭・・・個別の種牡馬やサイアーラインだけでは傾向のようなものを見いだすのは難しい(その馬の個体能力の要素が特に大きい)。時計が早いだけでなく全体的にタフな東京ダート1400mらしいともいえる。配合的にはミスプロ系のクロスのように、北米ダート血統色が強いほど回収率の妙味が高くなる傾向がある。
根岸ステークス 騎手別の傾向
内田・岩田が2勝、戸崎が3連対と地方競馬出身騎手の活躍の目立つレース。また、ルメールの連対・複勝率も50%超。
根岸ステークス 狙い馬のプロファイル
- 前走武蔵野ステークス5着以内&上がり5位以内の馬