【武蔵野ステークス】過去レースの傾向・狙い馬のプロファイル

1996年に新設された3歳以上の古馬混合ダート重賞。創設当初は春開催の東京ダート2100mで実施されていたが、2000年にジャパンカップダートが新設されたことに伴って、そのステップレースとして秋開催のダート1600mへ条件が変更された。2014年からはジャパンカップダートに変わって創設されたチャンピオンズカップのトライアルレースとして位置づけられ1着馬にはチャンピオンズカップへの優先出走権が与えられる。1600m(&ワンターン)のダートコースはJRA全10場で東京競馬場にしかないことから「専用機」が活躍しやすいレースでもある。

武蔵野ステークス 過去レースのラップタイム

ダート1600mコースは根幹距離にもかかわらず中央10場では東京競馬場にしかコースが設けられていない特殊な舞台。また、ワンターンのマイル戦ということもあり全体的に時計も早くなりやすい上に、最後の長い直線とかなりタフなコース設定で1周コースよりもより高いレベルで「スピードの持続力」が要求される。個別レースごとの展開上のポイントは3コーナー進入までのポジション争いと4コーナーでのポジション争い。4コーナーからレースが動くと差し・追い込みが決まりやすい。

1~3着馬の脚質分布

差し・追い込みの「上がりのしっかりした馬」が強いレース。特殊な条件の重賞なだけに「ここが狙い」という馬も多く、テンから緩みのないレースになることが多く「前で受けきる」ことの難しいレース傾向がハッキリしている。その反面、上がり最速の馬の取りこぼしも少なくなく(複勝率64%)、道中でおいていかれすぎて差し届かないケースにも注意しておきたい。

武蔵野ステークス 枠番・馬番別の傾向

東京ダート1600mはスタート地点の「芝コースを長く使える外枠が有利」というのが定説。しかし、このレースでは外よりも「ほどよく内」の馬の好走例が多いことに注意が必要。「中途半端な外」になる7枠や、内外から挟まれやすい5枠は割引。

武蔵野ステークス 人気別の傾向

1番人気は、過去20年過去10年とも馬券内率50%。勝率面では改善されているものの別定重賞の1番人気の複勝率が50%では信頼度は低い。また、6番人気以下の馬が馬券になるケースが多く、3頭のうちの1頭は「人気のない馬」が紛れ込むことを想定して馬券を組み立てたい。展開によって前・後の優劣がハッキリしやすいレースといえるので展開利をうけられる(内目の)馬を狙い撃ちたい。

武蔵野ステークス 前走レース(ローテーション)別の傾向

同じワンターン&マイル戦の南部杯(マイルチャンピオンシップ)組が2勝2着4回。ただ、人気になりやすいローテーションでもあり配当的な妙味は薄い。それにつぐシリウスS組は、直近10年の勝ち馬がなく衰退気味のローテーション。これに変わるのが10月の東京開催からのローテーション。

武蔵野ステークス 年齢・性別の傾向

過去20年では3歳馬が6勝をあげているが、近年は2勝と成績は下降気味(最後の勝利は2015年ノンコノユメ、最後の連対は2017年サンライズソア)。そもそも近年では3歳馬の出走数事態も減ってきていて、2018年0頭、2019年~2021年はそれぞれ2頭ずつ。ダート路線の有力馬がJBCやみやこSに流れる傾向が強くなっていることと、ダート重賞は賞金の関係で3歳馬の出走が簡単ではないことなどがその要因。これにかわって近年勢いがあるのは6歳馬。年齢で人気を落とす馬も多く4頭の勝ち馬に1番人気はなし。直近10年で3着以内に入線した6歳馬8頭に共通しているのは「左回りワンターン」の競馬での好走歴があること。

武蔵野ステークス 負担重量(斤量)別の傾向

3歳55kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減 を基本重量とする「グレード別定」

勝率・連対率では58kgまで見込まれた実績馬が最も優秀で、斤量を嫌って評価を下げるのは悪手といえる。ただ、頭数の面では56kg組が圧倒的に多いレースでもあり、新興勢力とこれまでの実績馬を上手に組み合わせたい。

武蔵野ステークス 種牡馬別の傾向

現在の東京ダート1600mリーディングサイヤーであるヘニーヒューズ産駒は、これまで0-0-1-6。ただ、その父であるヘネシー産駒は出走3頭が連対という好成績ということは押さえておきたいポイント。時計の早いダート戦という特殊な条件でもあるので、北米ダート血統を狙いたいレースではある。

武蔵野ステークス 騎手別の傾向

戸崎が3勝・ルメールが2勝、東京ダートが得意な騎手がしっかりと成績を残している。三浦皇成が重賞の騎手ランキング上位にいるのは珍しいことなので覚えておきたい。

武蔵野ステークス 狙い馬のプロファイル

  • 東京ダート1600m実績のある馬(専用機)
  • 秋の東京開催(OP・3勝クラス)を早い上がりで好走してきた馬