【京王杯スプリングカップ】 過去20年の傾向

1956年に創設された歴史の長い古馬重賞。1972年より現在の5月東京開催に施行時期が変更され、1981年からは現在の1400m戦に。1984年のグレード制導入と同時にGⅡに格付けされ、安田記念にむけた重要な前哨戦として定着している。2014年からは1着馬(と2着以内の地方所属馬)に安田記念の優先出走権が与えられる。

京王杯スプリングカップ 過去20年のラップタイム

馬場200400600800100012001400勝ち時計RPCI
200212.410.510.911.411.311.412.401:20.340.9
200312.311.211.411.711.211.511.701:21.049.3
200412.010.411.411.711.511.412.001:20.442.9
200512.410.711.011.411.111.412.301:20.343.4
200612.511.111.612.011.211.412.001:21.850.5
200712.310.910.911.210.611.612.501:20.043.1
200812.411.211.111.511.211.911.501:20.846.9
200912.811.211.111.311.011.311.901:20.649.6
201012.610.911.111.311.110.911.901:19.849.2
201112.411.011.611.411.011.211.601:20.251.6
201212.210.611.411.711.311.311.601:20.147.7
201312.210.511.211.811.411.412.101:20.643.6
201412.610.510.611.011.311.412.301:19.739.6
201512.911.511.611.911.310.811.601:21.657.6
201612.411.111.111.510.911.211.401:19.652.0
201712.811.312.312.611.611.111.501:23.259.1
201812.310.911.011.211.211.211.701:19.548.4
201912.310.911.011.311.011.111.801:19.447.7
202012.411.511.311.510.910.911.301:19.856.3
202112.110.911.311.211.011.511.801:19.845.6

時計の早い東京競馬場でのレースというだけあり平均11秒台のラップが続く。他場に比べコーナーが緩やかなこともあり他場の1200m並の速度で3・4コーナーをかけぬけるだけでなく上がりも早く「スピードの持続力」が強く要求されるラップタイム傾向になる。

京王杯スプリングカップ 1~3着馬の脚質分布

コースレイアウト的に隊列も長くなりづらく早い上がりが要求される傾向であれば、「差し・追い込みが優勢」になるのは必然。ただ、レーズ全体の上がりが早くなるトラックバイアスであれば、隊列がちょっと長くなると「前が残る」可能性も高くなる点には注意しておきたい(2021年がよい例)。また、直線区間の内外のバイアスによっては、脚質の有利不利の差が大きくなり得ることにも気を付けておきたい。

京王杯スプリングカップ 枠番・馬番別の傾向

高速馬場=内枠有利のイメージが強いが、このレースは外枠有利の傾向。特にこの傾向は直近10年で強まっている。例年の仮柵ローテーションであれば、当レース開催週からBコースに代わるために「内が有利」という思い込みになりがちなことと合わせて注意しておきたい。

京王杯スプリングカップ 人気別の傾向

1番人気は過去20年で3勝ですべて直近10年以内。ただし、直近過去10年における1番人気の馬券がらみはこの3例だけで完全にピンパー傾向。「頭から荒れる」ということも見据えて馬券検討する価値のあるレース。
当然2・3着にも人気薄が飛びこむケースは少なくなく、過去20年・過去10年のいずれでも50%以上が6番人気以下。

京王杯スプリングカップ 過去10年の配当

単勝配当勝馬複勝枠連馬連馬単3連複3連単
20127202901186022590366203274201794700
2013470180870263043901017047540
20143840720517069002071016300162220
2015870320970263049501601083940
2016450170142043807420659039380
20175002201880192302642029390179770
20187102701700600098901186076780
2019360150151025904160378020940
2020490190168014902660310015040
20214101801400534082301674085730
最安値36015087014902660310015040
最高値38407201186022590366203274201794700
中間値4952051595486078251393580360

3連系の平均値は2013年の特大万馬券が跳ね上げてしまっているが、過去10年で1万円未満の配当はゼロで1-3着のすべてを1-5番人気の馬で占めたのも2020年の1回だけ。

京王杯スプリングカップ 前走レース(ローテーション)別の傾向

前走高松宮記念組が7勝で最多。高松宮記念着外からの巻き返し例も少なくないため、着順よりは高松宮記念から京王杯への条件変わり(中京1200→東京1400)で変わり身の見込めるタイプを狙い撃ちたい。他のローテーションではダービー卿CT・東京新聞杯が2頭ずつ勝ち馬を出している。中山の春雷S組からは馬券絡みがなく、阪急杯→京王杯SC直行も3着が1例あるのみ。

京王杯スプリングカップ 年齢・性別の傾向

年齢着別度数勝率連対率複勝率
4歳  6-  0-  6- 70/ 827.30%7.30%14.60%
5歳  8-  8-  6- 67/ 899.00%18.00%24.70%
6歳  4-  7-  5- 74/ 904.40%12.20%17.80%
7歳  1-  4-  3- 34/ 422.40%11.90%19.00%
8歳  1-  1-  0- 17/ 195.30%10.50%10.50%
牝馬  1-  2-  1- 27/ 313.20%9.70%12.90%

5歳馬が最多の8勝・16連対。これに次ぐのが4歳の6勝。4歳馬については春までに古馬との対戦を済ませていることが必須で好走歴があると望ましい。
牝馬は同週(翌日)にヴィクトリアマイルが行われることからそことの兼ね合いで勝負度合いの判断が非常に難しく出走馬がゼロという年も。直近10年では、2019年のリナーテの2着が1回あるだけ。

京王杯スプリングカップ 負担重量(斤量)別の傾向

56kg:齢差-1kg(牝馬-2kg)を基本重量とするグレード別定(1年以内の牝馬限定競走を除くG1勝馬2kg増・牝馬限定GⅠまたはGⅡ勝馬1kg増/それ以前のG1(2歳戦除く)勝馬1kg増)。いまの別定基準での最高重量となる58kgの取捨が難しい。直近前走でも好走(たとえば高松宮記念勝ち→京王杯)という組の信頼度は高いが、前走でも負けている馬の場合の58kgは割引傾向といえる。

京王杯スプリングカップ 種牡馬別の傾向

直近過去10年の種牡馬成績。複数の馬券絡みをだしているのは、ロードカナロア・ディープインパクト・ダイワメジャー・フジキセキ・ダンスインザダーク。近年の傾向としては、良馬場での高速決着になるコンディションであれば、1400mもこなせるマイラーよりは、1400mでもギリギリ持たせられるスプリンターの方が適性の高いレースという印象。

京王杯スプリングカップ騎手別の傾向

こちらも直近過去10年の着度数。まずは外人騎手の活躍が目立つ。デムーロ・ルメールをあわせれば、外国人ジョッキー4人で6勝。

【京王杯スプリングカップ】 過去20年の傾向と分析 まとめ

  • 1分19秒台の時計の早い決着
  • 全体時計だけでなく上がりも早いレースになる
  • A→Bコース替わりなのに外枠優勢
  • 差し馬優勢
  • 1番人気はピンパー
  • 重量を背負わされた馬は近走成績で判断
  • 前走高松宮記念
  • マイラーよりはスプリンター(良馬場時)
  • 外国人騎手