【オールカマー】過去レース傾向・狙い馬のプロファイル

所属や種別(サラブレッド・アラブ)を問わずあらゆるカテゴリーに門戸を開いたレースとして1955年に創設された重賞レース。いまのように地方交流重賞がなかった時代では地方所属馬が出走できる貴重な中央重賞レースで、1991年にはジョージモナークが地方所属馬として最初の中央重賞勝ち馬となっている。
レース創設当初は中山芝2000mで実施されていたが、グレード制導入の1984年から現在の中山芝2200mで定着している。1995年からGⅡに昇格し、2014年からは1着馬に天皇賞(秋)の優先出走権が与えられている。

オールカマー 過去レースのラップタイム

馬場2004006008001000120014001600180020002200
新良200212.310.511.812.212.512.312.212.311.711.712.2
200312.812.412.912.812.412.412.011.611.311.612.2
200412.511.612.212.512.512.412.412.011.511.812.0
200513.412.313.812.413.012.612.412.211.211.412.0
200612.211.912.612.412.411.711.511.611.811.412.6
200712.611.512.412.312.212.611.811.811.311.412.6
200812.311.813.012.412.312.411.611.411.211.811.8
200912.511.512.412.312.312.212.112.011.311.211.6
201012.411.112.211.812.111.711.711.812.012.212.8
201112.311.312.612.212.111.711.911.611.811.412.3
201212.611.312.412.512.612.912.612.612.011.712.3
201312.811.112.111.711.911.812.212.112.411.812.1
新良201413.011.011.412.212.912.212.412.112.011.411.6
201512.510.912.412.412.612.611.911.711.411.711.8
201612.311.211.912.012.512.112.312.212.111.312.0
201712.811.713.212.912.512.512.111.311.211.612.0
201812.610.612.712.312.311.711.811.911.811.512.0
201912.611.212.812.612.612.212.211.811.211.011.8
202013.012.013.212.813.312.511.611.911.511.512.2
202112.611.112.412.212.412.112.011.811.511.712.1

基本的には2コーナーの下りから直線坂下まで加速ラップの続く超ロングスパート戦。内回りコース(芝1800m・2000m)よりも長い脚が求められる傾向が強く。レースの動き出しが早すぎる先行馬はゴール前で待ち受ける急坂の餌食になり、遅すぎれば差し届かず・・・の仕掛けのタイミングの難しいコース・レース。

展開のカギは1コーナー進入

前週に同コースで行われるセントライト記念と比べると展開面でのばらつきは小さい。ただ、スタートから1コーナーまでのラップ偏差が大きい点には注意が必要でポジション争いの激しさを読み切れるかどうかがカギとなる。

1-3着馬の脚質分布(中山18回分)

過去20年のうち中山で行われた18回で、逃げ馬3勝・先行11勝で、勝ち馬については圧倒的に「前目が優勢」。ただし、2・3着馬は、中団からの馬の方が優勢の傾向なので「前✕後」の組み合わせとなるように馬券を組むのが基本。

オールカマー 枠番・馬番別の傾向

大きな傾向としては、「1着は外、2着は内、3着は中」。特に1枠が1-6-0-16、7枠が4-0-1-28と極端な成績になっている。道中の駆け引きがレース結果に与える影響の多いレースなだけに、想定される展開に応じて内からロスなく競馬できる強み、外から動きたいときに動ける強みを活かせる馬を選びたいレース。

オールカマー 人気別の傾向

一番人気は、過去20年で6勝、直近10年では2勝と信頼度は低下傾向。とはいえ、1・2着は1-5番人気の組み合わせになることが多く馬連レベルでの「大荒れ」は期待しづらい。3着馬は中穴程度までが飛びこむケースも見受けられるが、1・2着の組み合わせが難しいレースが多く「固定からの流し」では狙いづらい

オールカマー 前走レース(ローテーション)別の傾向

前走GⅠ組が圧倒的に強いレース。直近10年で前走GⅠの馬が6勝2着4回。ただし、前走であるG1戦で掲示板外からの巻き返し例も少なくない。他方、過去20年で5勝をあげている札幌記念組は、直近10年では12頭が出走して2着が1回あるのみで、直近10年で2勝をあげているサマー2000シリーズ組へとトレンドがシフトしている。

オールカマー 年齢・性別の傾向

4・5歳勢が中心といえる結果になっているが、近年では年齢よりも「牝馬」の活躍がとにかく目立つレースで、4勝2着4回の8連対はすべて下記に示すとおり直近10年以内の成績。しかも、配当的に妙味のある馬も多く「牝馬」というだけで押さえておきたい(下記参照)。

オールカマー 負担重量(斤量)別の傾向

3歳53kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減を基準斤量とする下記条件による別定戦。

  • 1年以内のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
  • 上記以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績を除く)

数字が示すとおり斤量を背負わされた「実績馬」が素直に強いレース。特に「斤量55kgの牝馬は直近5年で連対100%(2-3-0-0)」。

オールカマー 種牡馬別の傾向

非根幹距離競走の典型ともいえる中山芝2200m。サンデーサイレンス・ディープインパクトも回収値の観点からは妙味が高くない。他方、ホワイトマズル・ジャングルポケット・グラスワンダーといった名前が並ぶのもいかにも非根幹距離重賞といえる。レース的に「1000m以上加速しつづけるラップとなるロングスパート戦」に適性の高い血統を狙いたいレース。

オールカマー 騎手別の傾向

現役では戸崎が2勝2着1回と最多。また、横山典・田中勝・北村宏・柴田善臣といった「中山をよく知り尽くした関東のベテラン」の名前が並んでいる点にも注目しておきたい。

オールカマー 狙い馬のプロファイル

  • 1~3枠の牝馬
  • 前走宝塚記念からのGⅡ勝利以上の実績のある馬