ジャパンカップ 過去レースの傾向・狙い馬のプロファイル

「世界に通用する馬作り」のコンセプトの下に1981年に創設されたGⅠレースで、わが国では初めての国際GⅠレース。施行条件は創設当初から東京芝2400mで変わらない(代替場開催となった2002年を除く)。日本馬の初勝利は第4回(1984年)のカツラギエース。1990年代までは外国の一流馬が優勢な傾向が顕著であったが、2000年代以降は、日本馬の方が圧倒するようになり、近年では外国馬の出走数も減少しており、JC(日本競馬)のガラパゴス化を懸念する声のあがるきっかけになりやすいレースでもある。

ジャパンカップ 過去レースのラップタイム

中間ラップの偏差が非常に大きく展開予想が特に重要なレース。良馬場開催時の前半1000m通過タイムが最も早かったのは2020年の57.9で、最も遅かったのは2021年の62.2秒。勝ち馬の上がり3F平均は34.2で12秒台ラップの緩みのない流れからでも早い上がりを使える真に強い馬を見つけるレース。

1-3着馬の脚質分布

2400m戦でも好位・中団から上がり33秒台後半~34秒台前半の末脚を使える馬が強いレース。ただし、上がり3F最速の馬よりも上がり3F2位の馬の方が成績がよく「後ろ過ぎれば差し届かない」リスクは低くないことから「上がりだけ」に着目するのは危険。

ジャパンカップ 枠番・馬番別の傾向

「内か外」という極端な傾向がハッキリしていて中枠は割引。特に、前週からCコースに変わる影響もあり1枠(馬番1番)の好成績が目立つが、人気薄の馬が内枠を利して激走した例がないことにも注意しておきたい(下記参照)。

【参考】ジャパンカップ 1枠の馬の全成績(過去10年)

ジャパンカップ 人気別の傾向と分析

  • 1番人気は過去20年8勝でそのうち5勝は直近10年。直近10年複勝率は70%で信頼度は高い
  • 4・5番人気が、10年で3勝2着3回と妙味が高い
  • 伏兵は「3着馬」が大半で、1・2着荒れの期待度は低い

【参考】馬券対象外に消えた1番人気

  • 2019年 レイデオロ(2.2秒差11着)・・・重馬場が敗因
  • 2014年 ジェンティルドンナ(0.9秒差4着)・・・天皇賞秋→JC→有馬記念(1着)
  • 2011年 デインドリーム(0.5秒差6着)・・・外国調教馬(2011年の凱旋門賞馬)

ジャパンカップ 過去レースの配当金

単勝配当馬連馬単3連複3連単
20211605306705101780
20204103410535051240183870
20195409702210272014560
2018131092001963093450492560
20179005250103301067070420
2016251024408460280026250
201514201290019250157770528510
201427089901021057870251440
201329051506180291023420
201232010101760323011550
過去20年最低配当1303306103001340
過去20年最高配当4100256004585080880324680
過去20年中間値58524004085318015715

ジャパンカップ 前走レース(ローテーション)別の傾向と分析

  • 馬券になるローテーションの幅の小さいレース。
  • 上記レースはすべて2000m以上の重賞
  • 配当妙味が高いのは、秋華賞からエリザベス女王杯をパスしてJCに挑んできた3歳牝馬
  • 前走着外からの巻き返し例も多く前走着順は不問でよい(下記参照)

前走馬券外から巻き返した馬

  • 2019年 スワーヴリチャード 天皇賞秋7着→JC1着
  • 2019年 ワグネリアン 天皇賞秋5着→JC3着(2番人気)
  • 2018年 スワーヴリチャード 天皇賞秋10着→JC3着(2番人気)
  • 2016年 サウンズオブアース 京都大賞典4着→JC2着(4番人気)
  • 2015年 ショウナンパンドラ 天皇賞秋4着→JC1着(4番人気)
  • 2015年 ラストインパクト 天皇賞秋12着→JC2着(7番人気)
  • 2014年 エピファネイア 天皇賞秋6着→JC1着(4番人気)
  • 2014年 ジャスタウェイ 凱旋門賞8着→JC2着(3番人気)
  • 2013年 デニムアンドルビー エリザベス女王杯5着→JC2着(7番人気)
  • 2013年 トーセンジョーダン 天皇賞秋11着→JC3着(11番人気)
  • 2011年 ジャガーメイル 天皇賞秋9着→JC3着(14番人気)
  • 2010年 ヴィクトワールピサ 凱旋門賞7着→JC3着(8番人気)
  • 2009年 オウケンブルースリー 天皇賞秋4着→JC2着(2番人気)
  • 2007年 アドマイヤムーン 天皇賞秋6着→JC1着(5番人気)
  • 2007年 ポップロック 天皇賞秋4着→JC2着(4番人気)
  • 2005年 アルカセット 英チャンピオンS5着→JC1着(3番人気)
  • 2004年 コスモバルク 菊花賞4着→JC2着(2番人気)
  • 2001年 ジャングルポケット 菊花賞4着→JC1着(2番人気)
  • 2001年 ナリタトップロード 京都大賞典競走中止→JC3着(5番人気)

ジャパンカップ 年齢・性別別の傾向と分析

4歳馬の成績が優秀だが、出走頭数も多く配当の妙味は大きくない。直近10年では牝馬が5勝2着2回と優れた成績残している点にも注目しておきたい。

ジャパンカップ 外国調教馬の傾向

  • 外国調教馬の近10年での成績は上記のとおりで全く振るわない
  • 過去20年(2002年を除く)でも、馬券に絡んだのは2005年のアルカセット(1着)、2006年のウィジャボード(3着)の2例のみ

ジャパンカップ 騎手別の傾向と分析

  • 外国人騎手(中央所属・短期免許含む)が強いレース

ジャパンカップ 種牡馬別の傾向と分析

  • ロードカナロア産駒の成績はアーモンドアイ1頭によるもの
  • ディープインパクト産駒の4勝のうち3勝は牝馬(ショウナンパンドラ、ジェンティルドンナ)

ジャパンカップ 狙い馬のプロファイル

  • 3歳牝馬
  • 1枠の人気馬
  • 天皇賞秋を回避してJCを狙い撃ちしてきた秋2戦目の重賞勝ち馬

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