【函館記念】過去20年の傾向と分析

サマー・2000シリーズの第2戦。レースの歴史は長く1965年創設され夏の函館競馬の総決算といえるハンデ重賞。創設当初は、芝2400mで施行されていたが、1968年からは現在の芝2000mで定着。

函館記念 過去レースのラップタイム

馬場200400600800100012001400160018002000
200212.612.012.212.412.412.812.712.712.812.5
200312.611.412.112.011.912.012.011.811.912.2
200412.311.211.712.112.112.112.312.412.212.2
200512.811.211.812.412.512.212.111.911.812.0
200612.611.311.612.412.612.812.413.013.013.5
200712.611.812.713.012.911.912.011.911.712.3
200812.211.211.412.112.112.412.012.112.112.7
札良200912.411.512.212.312.612.011.811.711.312.3
201012.311.011.211.511.812.112.612.411.412.2
201112.211.011.512.212.812.412.312.011.812.1
201212.510.811.612.012.212.412.412.311.812.4
201312.211.011.711.812.112.112.012.011.612.1
201412.311.312.212.011.811.712.011.812.312.7
201512.610.811.511.712.011.911.812.112.112.6
201612.311.012.012.412.311.611.911.711.911.9
201712.511.112.012.412.612.312.112.211.812.2
201812.210.912.012.612.612.412.111.611.611.8
201912.711.711.911.711.811.912.012.011.612.3
202012.411.211.711.711.811.812.012.112.412.6
202112.610.311.511.812.312.012.212.311.612.1

スタートから1コーナーまでは475mと十分な距離があるがフルゲートになることの多いレースでもありテンは早くなりやすい傾向。1・2コーナーで多少ペースが落ちるものの同コースで行われる条件クラスよりは遙かに早いペースで流れ、全体としてはゴールまで終始淡々としたペースで流れていくロングスパート戦。過去20年(のうち良馬場開催)の平均RPCIは45.3、前半100059.5前後、後半1000m60.5前後でやや前傾。

1~3着馬の脚質分布

周回コース・中距離戦の平均的な分布。函館芝2000mの全体傾向よりは「逃げ馬」は苦戦気味となっているのは、スタートから向正面までペースが条件戦よりも遙かに厳しいことが大きな要因といってよい。函館芝2000mは芝1800mよりも「前が辛い」コースであることも忘れずに。

函館記念 枠番・馬番別の傾向

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 0- 1- 3-28/32 0.0% 3.1% 12.5%
2枠 5- 5- 3-21/34 14.7% 29.4% 38.2%
3枠 5- 2- 1-27/35 14.3% 20.0% 22.9%
4枠 6- 3- 2-26/37 16.2% 24.3% 29.7%
5枠 1- 3- 3-30/37 2.7% 10.8% 18.9%
6枠 1- 2- 1-33/37 2.7% 8.1% 10.8%
7枠 1- 3- 1-32/37 2.7% 10.8% 13.5%
8枠 0- 0- 5-33/38 0.0% 0.0% 13.2%

馬番着別度数勝率連対率複勝率
1番  0-  1-  1- 18/ 200.00%5.00%10.00%
2番  0-  0-  3- 17/ 200.00%0.00%15.00%
3番  3-  3-  1- 13/ 2015.00%30.00%35.00%
4番  5-  3-  1- 11/ 2025.00%40.00%45.00%
5番  2-  1-  0- 17/ 2010.00%15.00%15.00%
6番  4-  2-  2- 12/ 2020.00%30.00%40.00%
7番  1-  0-  2- 17/ 205.00%5.00%15.00%
8番  2-  2-  1- 14/ 1910.50%21.10%26.30%
9番  0-  3-  0- 16/ 190.00%15.80%15.80%
10番  0-  1-  2- 17/ 200.00%5.00%15.00%
11番  0-  2-  0- 18/ 200.00%10.00%10.00%
12番  1-  1-  2- 15/ 195.30%10.50%21.10%
13番  0-  0-  1- 18/ 190.00%0.00%5.30%
14番  1-  1-  1- 14/ 175.90%11.80%17.60%
15番  0-  0-  3- 13/ 160.00%0.00%18.80%
16番  1-  0-  0- 13/ 147.10%7.10%7.10%
偶数 14- 10- 12-113/1499.40%16.10%24.20%
奇数  6- 10-  8-130/1543.90%10.40%15.60%
大外  1-  0-  0- 19/ 205.00%5.00%5.00%

4枠・7枠の回収値がプラスとなっているが、全体としては「中枠から内目」の馬の好走例が多い。最内1枠は外から被されるリスク・大外8枠は距離ロスのリスクが大きく割り引き。

函館記念 人気別の傾向

人気着別度数勝率連対率複勝率
1番人気  3-  3-  0- 14/ 2015.00%30.00%30.00%
2番人気  4-  2-  2- 12/ 2020.00%30.00%40.00%
3番人気  3-  1-  3- 13/ 2015.00%20.00%35.00%
4番人気  5-  0-  1- 14/ 2025.00%25.00%30.00%
5番人気  2-  0-  1- 17/ 2010.00%10.00%15.00%
6番人気  1-  0-  1- 18/ 205.00%5.00%10.00%
7番人気  1-  2-  5- 12/ 205.00%15.00%40.00%
8番人気  0-  2-  3- 15/ 200.00%10.00%25.00%
9番人気  0-  2-  2- 16/ 200.00%10.00%20.00%
10番人気  0-  2-  0- 18/ 200.00%10.00%10.00%
11番人気  0-  1-  0- 18/ 190.00%5.30%5.30%
12番人気  0-  1-  1- 17/ 190.00%5.30%10.50%
13番人気  0-  2-  1- 15/ 180.00%11.10%16.70%
14番人気  0-  2-  0- 15/ 170.00%11.80%11.80%
15番人気  1-  0-  0- 15/ 166.30%6.30%6.30%
16番人気  0-  0-  0- 14/ 140.00%0.00%0.00%

1番人気は、過去20年で3勝2着2回、過去10年では1勝(2019年マイスタイル)のみで「人気馬は疑ってかかるべき」レース。2・3着にも中穴以下の人気薄が飛びこむケースが多く、過去10年ではその傾向がより顕著になっている。「大荒れ」を前提に振り回す価値のあるハンデ重賞。

函館記念 前走レース(ローテーション)別の傾向

前走レース名着別度数勝率連対率複勝率
巴賞  6- 11-  4- 89/1105.50%15.50%19.10%
目黒記念HG2  3-  1-  1- 12/ 1717.60%23.50%29.40%
新潟大賞HG3  2-  1-  2-  7/ 1216.70%25.00%41.70%
エプソムG3  2-  1-  1- 14/ 1811.10%16.70%22.20%
鳴尾記念G3  2-  0-  1-  8/ 1118.20%18.20%27.30%
金鯱賞G2  2-  0-  1-  5/  825.00%25.00%37.50%
福島テレ  1-  1-  0-  2/  425.00%50.00%50.00%
米子SH  1-  0-  0-  1/  250.00%50.00%50.00%
中京記念HG3  1-  0-  0-  0/  1100.00%100.00%100.00%
天皇賞春G1  0-  2-  1-  9/ 120.00%16.70%25.00%
安田記念G1  0-  1-  1-  1/  30.00%33.30%66.70%
五稜郭SH  0-  1-  0-  3/  40.00%25.00%25.00%
日経賞G2  0-  1-  0-  2/  30.00%33.30%33.30%
宝塚記念G1  0-  0-  1-  5/  60.00%0.00%16.70%
マーメイHG3  0-  0-  1-  3/  40.00%0.00%25.00%
STV杯1000  0-  0-  1-  2/  30.00%0.00%33.30%
都大路S(L)  0-  0-  1-  1/  20.00%0.00%50.00%
三春駒特1000  0-  0-  1-  0/  10.00%0.00%100.00%
下鴨S1600  0-  0-  1-  0/  10.00%0.00%100.00%
ジューン1600  0-  0-  1-  0/  10.00%0.00%100.00%
NHKマG1  0-  0-  1-  0/  10.00%0.00%100.00%
七夕賞HG3  0-  0-  0- 14/ 140.00%0.00%0.00%

馬券になった頭数という意味では前哨戦にあたる巴賞組ということになるが、①直近10年ではわずか1勝、②巴賞で馬券になった馬は函館記念では苦戦(大敗組の方が好走している)という2点に注意が必要。それよりは、近年のトレンドになりつつある、目黒記念・エプソムC・鳴尾記念組(いずれも直近10年で2勝ずつ)の方が狙い目。また、直近過去10年で馬券になった馬の前走はすべてOPクラス以上となっていて、条件戦からの臨戦はマイナス。

【参考】函館記念 前走巴賞組の前走着差別着度数

函館記念 年齢・性別の傾向

年齢着別度数勝率連対率複勝率
3歳  0-  0-  1-  3/  40.00%0.00%25.00%
4歳  4-  5-  3- 30/ 429.50%21.40%28.60%
5歳  7-  6- 11- 60/ 848.30%15.50%28.60%
6歳  4-  2-  4- 73/ 834.80%7.20%12.00%
7歳  4-  4-  0- 43/ 517.80%15.70%15.70%
8歳  1-  2-  1- 22/ 263.80%11.50%15.40%
牝馬  0-  2-  2- 14/ 180.00%11.10%22.20%

馬券絡みが最も多いのは5歳。ただ、レース傾向として「人気馬が当てにならない」ので世代で絞ることは出走頭数の関係で簡単ではない。6歳以上の馬が好走することも珍しくないレースであり、加齢による割引は厳禁。タフな流れになりやすいレースであることから牝馬は基本的に劣勢で直近10年で馬券になったのも2018年のエテルナミノル(3着)の1例のみ。

函館記念 負担重量(斤量)別の傾向

函館記念は背負わされた馬よりは、「ハンデに恵まれた馬」の方が優勢なレース。特に直近過去10年では斤量を背負わされた馬の苦戦傾向が強く斤量57.5kg以上の馬による勝利は2013年のトウケイヘイロー(3番人気)が最後。57kg以上の1~3着と網を拡げても対象は5/29頭(複勝率17.2%)と物足りない成績で「相手まで」が妥当。他方で、53kg以下の軽ハンデ馬による勝利も例がなく、54~56kgの手頃なハンデとなった馬を軸に据えるのがセオリー。

函館記念 種牡馬別の傾向

他場の中距離重賞とは明らかに異なる顔ぶれで、ノーザンダンサー系のジェネラス産駒が3勝に、ナスルーラー系のジャングルポケット産駒が2勝。これに対して、ディープインパクト産駒・キングカメハメハ産駒は揃って0勝。また、サドラーズウェルズ(およびその全弟のフェアリーキング)の系譜を継ぐ3頭の種牡馬から勝ち馬がでている点にも注目しておきたい。

函館記念 騎手別の傾向

過去20年では横山典が2勝2着1回も、直近10年では騎乗機会が1回のみ。近年では吉田隼が1勝2着2回、丹内が1勝2着1回と、函館を主戦場にしている騎手の活躍が目立つ。函館を庭としているはずの池添は3着が7回(過去10年では3着4回)と連対こそないが人気薄を3着にもってきているケースも多い。

函館記念 狙い馬のプロファイル

  • 前走目黒記念+斤量54kg~56kgの馬(斤量の変動が小さいほどよい)
  • 54kg・55kgで人気薄の4歳馬
  • 前走巴賞敗退組
  • 欧州ノーザンダンサー系種牡馬産駒

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