富士ステークスは、東京芝1600mで行われる3歳以上のG2です。2020年にG3からG2へ昇格しましたが、2006~2025年の20開催はすべて東京芝1600mで行われています。
このページでは過去20開催を対象に、人気・年齢・前走距離といった基本データに加え、200mラップ、残り600m地点の位置取り、上がり3Fを重ねて「どう勝ってきたレースなのか」を見ていきます。
コース形態そのものは、東京芝1600mコース解説で詳しくまとめています。
開催条件の変更がないため、今回は20開催すべてをそのままコース傾向の直接比較群として使用します。
先に結論|富士Sの過去傾向
- 1~5番人気が20回中18勝。 1番人気は6勝で、上位人気を中心に勝ち馬が出ています。
- 3~5歳が20回中18勝。 4歳馬は54頭から7勝・3着以内18頭、3着内率33.3%で年齢別トップです。
- 前走1600mが188頭から15勝。 勝ち馬20頭の75%を占め、マイル路線からの臨戦が中心です。
- 勝ち馬20頭中17頭が「残600m3位以内」または「上がり3F3位以内」。両方を満たしたのは1頭だけで、前方Position型と終盤差し型の2ルートに分かれます。
富士ステークス 過去20年の結果
| 年 | 格 | 馬場 | 勝ち馬 | 年齢 | 人気 | 前走距離 | 残600m順位 | 上がり3F順位 | 単勝配当 | 3連単 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2006 | G3 | 良 | キネティクス | 7 | 16 | 1700m | 5 | 3 | 7,520円 | 196,310円 |
| 2007 | G3 | 良 | マイネルシーガル | 3 | 4 | 1600m | 3 | 10 | 830円 | 171,660円 |
| 2008 | G3 | 良 | サイレントプライド | 5 | 4 | 1600m | 2 | 8 | 1,130円 | 96,570円 |
| 2009 | G3 | 良 | アブソリュート | 5 | 6 | 1600m | 7 | 6 | 1,120円 | 2,192,750円 |
| 2010 | G3 | 良 | ダノンヨーヨー | 4 | 2 | 1600m | 12 | 2 | 510円 | 1,718,480円 |
| 2011 | G3 | 不良 | エイシンアポロン | 4 | 1 | 1800m | 11 | 1 | 410円 | 33,270円 |
| 2012 | G3 | 良 | クラレント | 3 | 5 | 1600m | 7 | 4 | 1,100円 | 468,140円 |
| 2013 | G3 | 良 | ダノンシャーク | 5 | 1 | 1600m | 4 | 5 | 240円 | 250,420円 |
| 2014 | G3 | 良 | ステファノス | 3 | 2 | 2200m | 11 | 2 | 610円 | 266,760円 |
| 2015 | G3 | 良 | ダノンプラチナ | 3 | 4 | 2000m | 13 | 1 | 990円 | 28,720円 |
| 2016 | G3 | 良 | ヤングマンパワー | 4 | 3 | 1600m | 3 | 6 | 560円 | 19,900円 |
| 2017 | G3 | 不良 | エアスピネル | 4 | 1 | 2000m | 1 | 3 | 390円 | 50,980円 |
| 2018 | G3 | 良 | ロジクライ | 5 | 2 | 1600m | 2 | 9 | 450円 | 9,650円 |
| 2019 | G3 | 稍重 | ノームコア | 4 | 2 | 1600m | 12 | 2 | 480円 | 33,510円 |
| 2020 | G2 | 良 | ヴァンドギャルド | 4 | 5 | 1600m | 8 | 1 | 620円 | 44,730円 |
| 2021 | G2 | 良 | ソングライン | 3 | 1 | 1600m | 9 | 2 | 390円 | 98,750円 |
| 2022 | G2 | 良 | セリフォス | 3 | 1 | 1600m | 11 | 1 | 230円 | 2,550円 |
| 2023 | G2 | 良 | ナミュール | 4 | 1 | 1600m | 8 | 2 | 380円 | 27,890円 |
| 2024 | G2 | 良 | ジュンブロッサム | 5 | 4 | 1600m | 10 | 3 | 720円 | 38,240円 |
| 2025 | G2 | 良 | ガイアフォース | 6 | 3 | 1600m | 2 | 5 | 710円 | 7,130円 |
人気別|1~5番人気が20回中18勝
過去20年では、1番人気6勝、2番人気4勝、3番人気2勝、4~5番人気6勝。1~5番人気で18勝を占めています。
6~9番人気から1勝、10番人気以下からも1勝。大きな人気薄が勝ち切るケースは限定的です。
1番人気は20頭で6勝・3着以内10頭。勝率30.0%、3着内率50.0%で、絶対的ではないものの人気帯別では最も多く勝っています。
富士Sはヒモ荒れの年こそありますが、勝ち馬という観点では上位人気側から探しやすいレースです。
年齢別|3~5歳が20回中18勝
3歳馬は70頭から6勝、4歳馬は54頭から7勝、5歳馬は89頭から5勝。3~5歳で20回中18勝を占めています。
4歳馬は3着以内18頭、3着内率33.3%で年齢別トップ。3歳馬も6勝を挙げています。
6歳馬は63頭で1勝、7歳以上は44頭で1勝。高齢馬にも勝利例はありますが、全体では3~5歳が中心です。
前走距離|1600m組が20回中15勝
前走1600mは188頭が出走して15勝・3着以内40頭。勝ち馬20頭の75%を占めています。
1800mは41頭で1勝、2000mは32頭で2勝。2200mからも1勝ありますが、1200m・1400mからは勝ち馬が出ていません。
富士SはマイルCSへ向かう前哨戦としての性格が強く、過去の結果でもマイル路線からそのまま臨む馬が中心です。
主要ローテーションでは、安田記念組は32頭で5勝・3着以内13頭、京成杯AH組は49頭で3勝・3着以内9頭、関屋記念組は21頭で3勝しています。
前走着順は2~3着馬の成績が高い
前走2~3着は57頭で7勝・3着以内16頭、3着内率28.1%。前走1着は52頭で4勝・3着以内12頭です。
一方、前走7~9着は53頭で1勝・3着以内4頭。前走10着以下は92頭で4勝・3着以内13頭でした。
大敗からの巻き返し例もあるため着順だけで切るレースではありませんが、直前走で上位にいた馬の方が全体では安定しています。
レース構造|前半から流れ、残600mで再加速する
過去20年の前後半の速度配分中央値は47.99です。
終盤600mの速度状態は、基準より速い側が6回、標準が7回、遅い側が7回。FAST・NORMAL・SLOWが大きく偏らず、毎年同じ終盤状態になるレースではありません。
それでも区間ラップの中央値では共通形があります。序盤で一度速度を上げ、中盤で少し緩み、残600mからもう一段再加速します。
東京芝1600mは直線が525.9mあり、直線入口から坂を越えて長く速度を維持する必要があります。
200mラップ|残600~200mが最も速い
過去20年の200m区間中央値は、
12.35 → 10.95 → 11.60 → 11.75 → 11.80 → 11.25 → 11.20 → 11.75秒
です。
序盤1400~1200mで10.95秒まで加速したあと、中盤800~600mでは11.80秒まで緩みます。そこから残600~400mで11.25秒、残400~200mで11.20秒へ再加速します。
富士Sは、前半の流れに対応したうえで中盤に脚を残し、直線入口から再び高い速度へ戻せるかが重要です。
勝ち方|前方Position型と上がり上位型の2ルート
過去20年の勝ち馬では、残600m3位以内が6頭、上がり3F3位以内が12頭でした。
単独では上がり上位の方が多いものの、2つを合わせるとさらに特徴が明確になります。
20頭中17頭が「残600m3位以内」または「上がり3F3位以内」のどちらかを満たしています。 一方、その両方を同時に満たした勝ち馬は1頭だけです。
つまり富士Sは、
- 残600mまでに前方Positionを確保して、そのまま押し切る
- 中団・後方からレース内上位の上がりで差す
の2ルートに分かれます。
2021年ソングライン、2022年セリフォス、2023年ナミュール、2024年ジュンブロッサムは残600m8~11位から上がり3F3位以内で勝利。一方、2025年ガイアフォースは残600m2位から押し切りました。
長期分布でも直近でも、「前有利」「差し有利」の一語に固定するより、どちらのWinning Routeを取れるかを見る方がレースの実像に合います。
配当|勝ち馬は上位人気中心でも、相手で大きく動く
過去20年の払戻中央値は、
- 単勝:585円
- 馬連:2,575円
- 馬単:4,865円
- 3連複:10,265円
- 3連単:47,855円
でした。
3連単の最高配当は2009年の2,192,750円です。
1~5番人気が18勝しているため勝ち馬は比較的人気サイドですが、2・3着へ人気薄が入ることで3連系は大きく跳ねる年があります。
富士ステークスで問われるもの
富士Sは20年間すべて東京芝1600mで行われており、条件変更を挟まず長期傾向を比較できます。
その中で安定しているのは、
- 1~5番人気が20回中18勝
- 3~5歳が18勝
- 前走1600mが15勝
- 勝ち馬20頭中17頭が「残600m3位以内」または「上がり3F3位以内」
- 中盤で少し緩んだあと、残600mから再加速する
という点です。
今年の出走馬を見る際には、人気やマイル実績だけでなく、中盤までに前方Positionを確保して押し切るタイプなのか、前半の流れに対応しながら脚を残し、東京の長い直線で上位の上がりを出すタイプなのかを分けて見るのが、過去20年の勝ち方に沿った読み方です。
FAQ
富士Sは人気馬が強いですか?
過去20年では1~5番人気が18勝しています。1番人気は6勝・3着内率50.0%で、勝ち馬は上位人気側へかなり寄っています。
富士Sで好走が多い年齢は?
3~5歳で20回中18勝です。特に4歳馬は54頭で7勝・3着以内18頭、3着内率33.3%と年齢別で最も高い成績です。
前走は1600mが良いですか?
前走1600mが188頭で15勝・3着以内40頭と中心です。安田記念、京成杯AH、関屋記念などマイル路線からの臨戦が多く結果を残しています。
富士Sは差し有利ですか?
勝ち馬20頭中12頭が上がり3F3位以内ですが、残600m3位以内から押し切った勝ち馬も6頭います。20頭中17頭が「残600m3位以内」または「上がり3F3位以内」のどちらかを満たしており、前方押し切り型と差し型の2ルートがあります。
データ注記
- 対象期間:2006~2025年の20開催
- 系列:
source_series_code=0150 - 全20開催:東京芝1600m
- 2006~2019年:G3
- 2020~2025年:G2
- 2026年:東京芝1600m・G2
- Race Structure / 残600m / 上がり3F:
PHASE6_JRA_GRADED_TREND_2001_2026_v1_0_RELEASE - 人気・年齢・前走距離・配当・200mラップ:
RUN_20260917_161639 - コース形状:KEIBARAP 東京芝1600mコースページ
- 2026年施行条件:JRA競馬番組