1967年に中央競馬で最初のスプリント重賞として創設されたのがはじまりのレース。その後1984年のグレード制導入にともないGⅢに格付け、1987年にはGⅡに昇格し、1990年にG1に格付けされた。当時は、有馬記念の前週の12月開催で実施されていたが、2000年に行われた短距離路線の整備により9月開催へと時期が前倒しされ秋のGⅠシリーズ初戦を飾るレースとなった。
スプリンターズステークス 過去20回のラップタイム
馬場 | 年 | 200 | 400 | 600 | 800 | 1000 | 1200 |
良 | 2001 | 11.8 | 10.1 | 10.6 | 11.2 | 11.4 | 11.9 |
新良 | 2002 | 12.2 | 10.6 | 10.9 | 10.9 | 11.4 | 11.7 |
良 | 2003 | 11.9 | 10.3 | 11.1 | 11.3 | 11.5 | 11.9 |
不 | 2004 | 12.0 | 10.6 | 11.0 | 11.5 | 11.8 | 13.0 |
良 | 2005 | 12.1 | 10.1 | 10.7 | 11.1 | 11.5 | 11.8 |
良 | 2006 | 12.0 | 10.1 | 10.7 | 11.6 | 11.5 | 12.2 |
不 | 2007 | 12.0 | 10.3 | 10.8 | 11.1 | 12.0 | 13.2 |
良 | 2008 | 11.9 | 10.4 | 11.3 | 11.4 | 11.5 | 11.5 |
良 | 2009 | 11.9 | 10.2 | 10.8 | 11.2 | 11.5 | 11.9 |
良 | 2010 | 11.7 | 10.7 | 10.9 | 11.2 | 11.1 | 11.8 |
良 | 2011 | 12.0 | 10.2 | 10.8 | 11.2 | 11.5 | 11.7 |
良 | 2012 | 12.0 | 10.1 | 10.6 | 11.2 | 11.3 | 11.5 |
良 | 2013 | 11.9 | 10.5 | 10.5 | 11.0 | 11.3 | 11.5 |
新不 | 2014 | 11.9 | 10.5 | 11.3 | 11.9 | 11.3 | 11.9 |
良 | 2015 | 11.7 | 10.7 | 11.7 | 11.2 | 11.2 | 12.0 |
良 | 2016 | 11.8 | 10.5 | 11.1 | 11.2 | 11.2 | 11.9 |
稍 | 2017 | 11.9 | 10.8 | 11.2 | 10.9 | 11.1 | 11.7 |
稍 | 2018 | 11.7 | 10.3 | 11.0 | 11.3 | 11.5 | 12.5 |
稍 | 2019 | 11.9 | 10.1 | 10.8 | 11.3 | 11.2 | 11.8 |
良 | 2020 | 11.9 | 10.1 | 10.8 | 11.5 | 11.9 | 12.1 |
良 | 2021 | 11.7 | 10.6 | 11.0 | 11.1 | 11.3 | 11.4 |
基本的にはスプリント戦の典型となる前傾の減速ラップ。ただ、1200mのGⅠレースというわりには前半ラップの偏差が大きくその年のメンバー構成によっては「スローよりの流れ」になることも念頭においておきたい。
1-3着馬の脚質分布
急坂のある中山での電撃戦でゴール直前に差し馬が届きやすいレース傾向。ただ、「上がり最速の馬」は勝ち馬よりもさらに後ろのポジションになっているケースも多く「2-2-2-12」という成績(中山18回分)。「直線だけ」というキレキレのタイプよりはバテずに脚を使い続けられるタイプを狙いたい。また、当日のトラックバイアス次第では「距離ロスのない内差し」が伸びてくるケースにも要注意。
勝負所は4コーナー
勝ち馬の残り600m地点でポジションは先頭から0.6秒差。1200mのG1戦ということもあり最後の200mのラップタイムも11秒台の競馬では直線だけのごぼう抜きも容易ではなく「4コーナーでおいていかれないこと」が非常に重要となる。
スプリンターズS 枠番・馬番別の傾向
勝ち馬は中枠(4・5枠)で2・3着は内・外(の差し馬)へという傾向が見てとれる結果。特に、1・2枠の複勝率、馬番1・2番の複勝回収値の高さは注目しておくべき。高速時計のスプリント戦では距離ロスのない競馬をしたことが最後に活きるケースも多い。
スプリンターズS 人気別の傾向と分析
単勝配当 | 馬連 | 馬単 | 3連複 | 3連単 | |
2021 | 530 | 890 | 1910 | 9050 | 38610 |
2020 | 410 | 3410 | 5350 | 51240 | 183870 |
2019 | 540 | 970 | 2210 | 2720 | 14560 |
2018 | 1310 | 9200 | 19630 | 93450 | 492560 |
2017 | 900 | 5250 | 10330 | 10670 | 70420 |
2016 | 2510 | 2440 | 8460 | 2800 | 26250 |
2015 | 1420 | 12900 | 19250 | 157770 | 528510 |
2014 | 270 | 8990 | 10210 | 57870 | 251440 |
2013 | 290 | 5150 | 6180 | 2910 | 23420 |
2012 | 320 | 1010 | 1760 | 3230 | 11550 |
最低配当 | 130 | 400 | 530 | 810 | 3320 |
最高配当 | 4650 | 13030 | 30430 | 569750 | 2637570 |
中間値 | 440 | 1510 | 2690 | 11045 | 52750 |
1番人気が過去18回で9勝。G1レース全体での1番人気(勝率は約35%・連対率53%)の成績と比べても優秀で信頼度は高い。2番人気・3番人気についても連対率の高水準で「1~3番人気の馬連(馬単)ボックス」は押さえておきたい。また、3連系馬券は、「3着に人気薄がくる」という前提で組み立てたいレース。2・3着に1頭変な穴馬が飛びこむケースにも注意しておきたい。
スプリンターズS 年齢別の傾向と分析
- 勝利数・勝率共に4歳馬が優勢
- 2着数は5歳馬が最も多い
- 古豪6歳が4勝・7・8歳馬の勝ち馬がいることにも注意
- 3歳馬は基本的に劣勢で割引
3歳馬は「古馬との対戦経験」が重要
過去20年のスプリンターズSで馬券になった3歳馬に共通するファクターを抽出すると下記のとおり
- 古馬との対戦が済んでいること(5頭共通)
- 前走がサマースプリントシリーズ該当レースであること(5頭共通)
- 父馬もしくは母父馬がナスルーラ系(4頭共通)
- 5頭中3頭が牝馬
- 5頭中3頭が人気薄
スプリンターズS 前走レース(ローテーション)別の傾向
- 連対馬を輩出している前走レースは意外と少なく、サマースプリントシリーズが整備された後はセントウルS組が中心
- 春シーズンからの直行馬で警戒すべきは安田記念からの直行馬で、高松宮記念からの直行は明確な理由がないケースを除いては割引
スプリンターズS 種牡馬別の傾向
- スプリンターズS自体がリピーターレースの色彩も持っているので、上記の結果は参考程度に
ロードカナロア:2勝(キングカメハメハ)
レッドファルクス:2勝(スウェプトオーヴァーボード)
デュランダル:1勝2着2回(サンデーサイレンス)
カレンチャン:1勝2着1回(クロフネ)
キンシャサノキセキ:2着2回(FujiKiseki)
ダノンスマッシュ:2着1回3着1回(ロードカナロア) - 傾向として顕著なのは、米国系>欧州系
- 母父(データ割愛)としてはナスルーラ系のラインに注目
スプリンターズS 騎手別の傾向
過去20年では池添・岩田康が2勝2着3回の5連対でトップ。また、ルメール・デムーロが連対率5割超の好成績。ただ、いずれのジョッキーも強い人気馬に騎乗しての結果であり、「騎手」というファクターで狙いを絞るのはあまり適切とはいえない。ただ、0.1秒のロスが致命傷にもなりやすい短距離戦でもあることから「騎手のスタートの巧拙」には注意しておきたいところ。
スプリンターズS 狙い馬のプロファイル
- サマースプリントシリーズで結果を出してきた人気馬
- 1枠(馬番2番)から好位・中団くらいのポジションでロスのない競馬のできる馬