エリザベス女王杯は京都芝2200m外回りで行われる3歳以上牝馬のGⅠです。このページでは2006~2025年の20開催を対象に、人気・年齢・前走といった基本データに加え、京都2200mの200mラップ、残り600m地点の位置取り、上がり3Fから「どのような勝ち方が成立してきたか」を見ます。2020~2022年は阪神開催のため、京都コース固有の分析からは除外します。京都芝2200mコース解説もあわせて確認できます。
先に結論
- 京都17開催の勝ち馬は、残り600m地点3位以内が2/17、5位以内が6/17。一方、上がり3F3位以内は10/17、5位以内は15/17で、前方位置より上がり上位の方が安定しています。
- 京都2200mの区間中央値は、残り1000→800mが12.70秒で最も緩み、その後11.90→11.60→11.50秒へ加速。残り800mから長く速度を上げる形です。
- 3歳7勝、4歳9勝で20勝中16勝。6歳以上の勝利はありません。
- 勝ち馬の背景は変化しており、2006~2015年は3歳5勝・秋華賞4勝、2016~2025年は4歳6勝・府中牝馬S4勝へ比重が移っています。
目次
- 過去結果一覧
- 人気と年齢の傾向
- 京都2200mは残り800mから長く加速する
- 勝ち馬は「残り600mで前」より「上がり上位」が安定している
- 近10年で変わった勝ち馬背景
- 前走着順
- 配当
- エリザベス女王杯で問われてきたもの
- FAQ
過去結果一覧
| 年 | 開催 | 勝ち馬 | 年齢 | 人気 | 前走 | 残り600m | 上がり3F | 単勝 | 3連単 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2006 | 京都 | フサイチパンドラ | 3歳 | 7 | 秋華賞 | 5位 | 4位 | 2,620円 | 92,970円 |
| 2007 | 京都 | ダイワスカーレット | 3歳 | 1 | 秋華賞 | 1位 | 5位 | 190円 | 6,290円 |
| 2008 | 京都 | リトルアマポーラ | 3歳 | 4 | 秋華賞 | 5位 | 2位 | 1,320円 | 12,690円 |
| 2009 | 京都 | クィーンスプマンテ | 5歳 | 11 | 京都大賞典 | 1位 | 17位 | 7,710円 | 1,545,760円 |
| 2010 | 京都 | スノーフェアリー | 3歳 | 4 | 海外 | 7位 | 1位 | 850円 | 10,170円 |
| 2011 | 京都 | スノーフェアリー | 4歳 | 1 | 海外 | 11位 | 1位 | 270円 | 9,430円 |
| 2012 | 京都 | レインボーダリア | 5歳 | 7 | 府中牝馬S | 9位 | 2位 | 2,300円 | 50,810円 |
| 2013 | 京都 | メイショウマンボ | 3歳 | 2 | 秋華賞 | 7位 | 1位 | 390円 | 64,840円 |
| 2014 | 京都 | ラキシス | 4歳 | 3 | オールカマー | 7位 | 5位 | 680円 | 15,570円 |
| 2015 | 京都 | マリアライト | 4歳 | 6 | オールカマー | 8位 | 5位 | 1,520円 | 23,590円 |
| 2016 | 京都 | クイーンズリング | 4歳 | 3 | 府中牝馬S | 9位 | 1位 | 610円 | 158,930円 |
| 2017 | 京都 | モズカッチャン | 3歳 | 5 | 秋華賞 | 4位 | 7位 | 770円 | 127,540円 |
| 2018 | 京都 | リスグラシュー | 4歳 | 3 | 府中牝馬S | 9位 | 1位 | 470円 | 56,370円 |
| 2019 | 京都 | ラッキーライラック | 4歳 | 3 | 府中牝馬S | 8位 | 1位 | 540円 | 26,480円 |
| 2020 | 阪神 | ラッキーライラック | 5歳 | 1 | 札幌記念 | 7位 | 3位 | 330円 | 21,050円 |
| 2021 | 阪神 | アカイイト | 4歳 | 10 | 府中牝馬S | 11位 | 1位 | 6,490円 | 3,393,960円 |
| 2022 | 阪神 | ジェラルディーナ | 4歳 | 4 | オールカマー | 11位 | 1位 | 810円 | 206,260円 / 289,250円 |
| 2023 | 京都 | ブレイディヴェーグ | 3歳 | 1 | ローズS | 6位 | 5位 | 240円 | 9,780円 |
| 2024 | 京都 | スタニングローズ | 5歳 | 3 | クイーンS | 4位 | 3位 | 950円 | 278,100円 |
| 2025 | 京都 | レガレイラ | 4歳 | 1 | オールカマー | 9位 | 1位 | 230円 | 24,680円 |
2020~2022年は阪神開催です。過去20年の結果・人気・年齢・前走・配当には含めますが、京都芝2200m固有のラップ・枠・位置取り分析からは除外しています。
人気と年齢の傾向
人気
過去20年では1番人気5勝、3番人気5勝。2番人気は1勝です。
4~5番人気は40頭で4勝、6~9番人気は80頭で3勝、10番人気以下も2勝しています。
上位人気だけで決まるレースではなく、2009年クィーンスプマンテは11番人気、2021年アカイイトは10番人気で勝っています。
年齢
3歳83頭で7勝、4歳114頭で9勝、5歳107頭で4勝。
20頭の勝ち馬のうち16頭が3歳または4歳です。6歳以上は34頭出走して勝利がありません。
枠
京都17開催では8枠が45頭で4勝、1枠と6枠が各3勝。
一方、7枠は42頭で0勝です。枠の勝利数には差がありますが、勝ち方を説明する中心は残り600m地点と上がりに置きます。
京都2200mは残り800mから長く加速する
京都17開催の200m区間中央値では、スタート後200~400mが11.20秒まで速くなったあと、中盤は12秒台中心に落ち着きます。
最も緩むのは残り1000→800mの12.70秒。
そこから、
- 残り800→600m:11.90秒
- 残り600→400m:11.60秒
- 残り400→200m:11.50秒
- 残り200→0m:11.70秒
へ変化します。
つまり京都のエリザベス女王杯は、直線だけで急に加速するのではなく、残り800m付近から速度を上げ、そのスピードを直線まで維持する形が基本です。
勝ち馬は「残り600mで前」より「上がり上位」が安定している
京都17開催の勝ち馬では、
| 指標 | 3位以内 | 5位以内 |
|---|---|---|
| 残り600m地点の順位 | 2/17 | 6/17 |
| 上がり3F順位 | 10/17 | 15/17 |
勝ち馬の残り600m順位中央値は7位、上がり3F順位中央値は2位です。
京都17開催では、残り600m地点で前方にいることより、そこから上位の上がりを使えることの方が長期で安定した勝ち馬の特徴です。
3着以内51頭まで広げると、残り600m順位中央値は6位、上がり3F順位中央値は3位です。
後方から届くには上位の上がりが必要ですが、前方から押し切る年もあります。2009年クィーンスプマンテは残り600m1位から上がり17位で逃げ切っており、位置と上がりの組み合わせは一つではありません。
京都再開後の勝ち馬は、2023年ブレイディヴェーグが残り600m6位・上がり5位、2024年スタニングローズが4位・3位、2025年レガレイラが9位・1位でした。
3年間だけで一つの型へ固定するより、長期17開催で共通する「上がり5位以内15/17」を基準に見る方が現在のところ安定しています。
近10年で「3歳・秋華賞組」から「4歳・府中牝馬S系」へ比重が移った
京都での勝ち方そのものは、長期17開催と京都条件内の直近10開催で大きく変わっていません。
- 勝ち馬の残り600m順位中央値:7位 → 7.5位
- 勝ち馬の上がり3F順位中央値:2位 → 2位
変化が大きいのは勝ち馬の背景です。
2006~2015年
- 3歳:5/10勝
- 4歳:3/10勝
- 秋華賞:4/10勝
- 府中牝馬S:1/10勝
2016~2025年
- 3歳:2/10勝
- 4歳:6/10勝
- 秋華賞:1/10勝
- 府中牝馬S:4/10勝
長期20年では秋華賞組と府中牝馬S組が各5勝ですが、前半10年と後半10年では比重が入れ替わっています。
さらに京都へ戻った2023~2025年の勝ち馬は、ローズS、クイーンS、オールカマーと3年すべて異なる前走でした。
近年は「秋華賞組か府中牝馬S組か」という二択ではなく、古馬を含めた複数の重賞ルートから京都2200mの要求へ適応できる馬が勝っていると見る方が実態に合っています。
前走着順は10着以下からの勝利がない
前走1着馬は76頭で5勝、2~3着馬は81頭で8勝。
勝ち馬20頭中13頭が前走3着以内でした。
前走6~9着からは4勝ありますが、前走10着以下は56頭で0勝、3着以内4頭です。
前走は着順だけでなく、どのレースでどの位置・上がりを使ったかを合わせて確認します。
配当
過去20年の中央値は、
- 単勝:725円
- 馬連:2,290円
- 馬単:4,730円
- 3連複:7,045円
- 3連単:50,810円
です。
3連単の最高は2021年の3,393,960円。10番人気アカイイトが勝ち、7番人気ステラリア、9番人気クラヴェルが続いた年でした。
エリザベス女王杯で問われてきたもの
京都芝2200mでは、残り1000→800mで一度緩んだあと、残り800mから長く加速します。
そのため出走馬を見るときは、
- 中盤で脚を残しながら折り合えるか
- 残り800mからの加速へ対応できるか
- 残り600m地点で中団以降でも、そこから上がり上位まで押し上げられるか
- 近10年で比重が高まった4歳馬・古馬前哨戦組が、2200mの持続加速へ対応できるか
を確認します。
過去20年で勝ち馬の前走や年齢構成は変化していますが、京都開催で最も安定していたのは、残り600m地点の前方位置ではなく、その後に上位の上がりを使えることです。
FAQ
エリザベス女王杯で最も多く勝っている前走は?
2006~2025年では秋華賞と府中牝馬Sが各5勝で最多です。ただし2016~2025年では府中牝馬S4勝、秋華賞1勝で、前半10年とは構成が変わっています。
エリザベス女王杯は差し馬が強いですか?
京都17開催の勝ち馬は残り600m順位中央値7位、上がり3F順位中央値2位です。脚質名より、残り600m地点から上がり上位まで押し上げられたかを見る方が長期の勝ち馬分布を説明できます。
エリザベス女王杯は何歳が強いですか?
過去20年では3歳7勝、4歳9勝、5歳4勝。6歳以上の勝利はありません。近10年では4歳が6勝で中心になっています。
2020~2022年のエリザベス女王杯はどう扱っていますか?
3年間は京都競馬場改修に伴う阪神開催です。結果・人気・年齢・前走・配当には含めますが、京都芝2200mのラップ・枠・残り600m地点の位置取り分析からは除外しています。