1970年に創設された牝馬重賞のビクトリアカップを前身とするレースで、1975年にエリザベス2世が来日したことを記念して、翌1976年に「エリザベス女王杯」として改編された(レース回次はこの年を1回目としている)。1984年のグレード制導入に伴いG1に格付けされ、1995年までは京都芝2400mの3歳牝馬G1戦(現在の馬齢表記では4歳)として実施された。
1996年に牝馬の競争体系の見直しが行われ3歳牝馬3冠の最終戦として秋華賞が創設されたことをうけ、施行距離を芝2200mに短縮した上で3歳・古馬の混合G1としてリニューアルされ現在に至る。
2020年~2022年は、京都競馬場の改修工事に伴って阪神芝2200mで開催されている。
エリザベス女王杯 過去レースのラップタイム
2022年の舞台となる阪神芝2200mと従来の京都2200mでは「坂の位置」に大きな違いがある。京都芝2200は外回りで有名な「淀の坂越え」を終えてからのレースが動きだし400mの直線は早いラップが続くが、阪神芝2200mは内回りコースで坂はゴール前の急坂。4コーナーから直線坂下までの200~300mで一気に加速する流れになることが多く求められる適正が微妙に異なる。
中間ラップの予想がカギ
「牝馬戦」というファクターが大きいのか、1・2コーナーから向正面にかけてのラップ偏差が非常に大きい。
1-3着馬の脚質分布
後半1000mのラップに緩みがないまま、早い上がりを求められることの多いレースで、基本的には中団からの差し馬が有利な傾向。阪神で行われた2020年・2021年も「内回りなので前が・・・」と思いがちではあるが、実際の結果は差し馬天国。
エリザベス女王杯 人気別の傾向と分析
- 1番人気・2番人気共に信頼度はいまひとつで、1番人気は過去10年でわずかに1勝。2番人気は馬券がらみが2回のみ。
- 10番人気以下の勝利はわずか1回で、極端な頭荒れ狙いは無謀
エリザベス女王杯 前走レース(ローテーション)別の傾向
- 秋華賞組・府中牝馬S組が中心も近年は秋華賞組の信頼度の方が高い
- 他路線(古馬)は、牡馬混合の重賞からの組の方が率も回収値も妙味が高い
- 前走非重賞は2・3着までで、春シーズンからの直行も原則として割引
- 前走10着以下の馬は 0-2-2-48 で少し狙いづらい(過去10年では2011年のアパパネ(3着)のみ)
エリザベス女王杯 年齢別の傾向と分析
- 3歳vs4歳の構図でイメージするのが基本
- 馬券になった5歳以上の馬の大半は3・4歳時にもこのレースに出走(好走)しているリピーター
エリザベス女王杯 騎手別の傾向と分析
- 過去20年では武豊が3勝も、この10年では馬券がらみなし
- 過去5年のうち4勝がすべて外人騎手(ルメール・スミヨン・モレイラ・デムーロ)
エリザベス女王杯 種牡馬別の傾向
- ディープインパクト産駒が2勝も出走数も非常に多い。どちらかといえばディープインパクト産駒は苦手なレース
- オルフェーヴルの2勝は共にラッキーライラック
- ステイゴールドの2着3回はすべてクロコスミア(3年連続2着)
- 「2200mがよい」というリピーターに警戒
エリザベス女王杯 狙い馬のプロファイル
- 府中牝馬ステークスで上がり最速をマークした馬
- エリザベス女王が休み明け3走目となる3歳馬(叩き良化型・距離延長で変わり身のあるタイプ)
- 2200mの専用機