日経賞 過去レースの傾向・狙い馬プロファイル

1953年に「日本経済賞」という名称で創設されたレースが前身となる重賞レース。1979年より現在の「日経賞」に改称。創設当初は中山芝3200mで開催されていたが、1967年に中山芝2500mに変更され、1984年からは現在の施行時期・施行条件で実施されている。阪神大賞典と並ぶ天皇賞(春)にむけた重要なステップレースでもあり、2014年からは1着馬に天皇賞(春)への優先出走権が与えられる。

目次

日経賞 過去レースのラップタイム

※2011年は東日本大震災の影響により阪神芝2400mで実施(平均からも除外)

中山芝2500mは残り1000mからの加速型ロングスパートになりやすい(典型的な長距離戦ラップ)。OPクラス(日経賞・有馬記念)のレースでは、条件戦のレースよりも中盤ラップも厳しい分、急加速の程度も小さい分長く脚を使うことが要求されやすい。スタート直後の3コーナー入り、レースが動き出す3・4コーナーの捌きが大きなポイント。

1~3着馬の脚質分布

結論からいえば中山内回りコースらしい脚質分布で極端な脚質の馬には辛いレースといえる。逃げ馬はあきらかにピンパー傾向で、逃げ切るためには「展開の利」を得ることがが必須といえる(下記グラフ参照)。後半1000mの上がり勝負ということになれば、後方一気のタイプは追い上げにも脚を使わされキレ味が相殺されてしまうリスクを抱える。理想は、道中そつなく立ち回り、4角~直線坂下で一瞬の脚を使えるタイプ。

日経賞 枠番・馬番別の傾向

5枠8番の回収値が抜けて高いためグラフが少しわかりづらくなっている点に注意。
勝率・連対率・回収率・回収率すべての点で好成績なのは1枠1番。他方、大外8枠特に15番16番は大きく割り引き。スタート直後にコーナーの待ち受ける中山2500mは内有利。

日経賞 人気別の傾向

中山2500mというと、2012年のネコパンチ(12番人気で勝利)のような荒れるレースをイメージする人が多いかもしれないが、実際には人気馬の信頼度の高いレース。1番人気は過去20年で複勝率65%、直近10年では連対率70%。直近10年の勝ち馬も2012年のネコパンチだけが例外で、残りの9頭は1~4番人気までの決着。ただし、展開の紛れが起きることも多い中山芝2500mなだけに2・3着は手広く構えていた方がよさそう。馬券的には人気サイドを軸にした馬単マルチがオススメ。

日経賞 前走レース(ローテーション)別の傾向

近年は長距離路線を歩む馬の数が減っていることもあり日経賞までのルートも実際にはかなり絞られつつあるといえる。20年ベースでは、AJCC・有馬記念の前走中山コース組が好成績を残しているが、直近10年で「3- 1- 1- 6/11」の日経新春杯組にも注目が必要

日経賞 年齢・性別の傾向

過去20年、直近10年ともに最も成績がよいのは4歳馬でこの世代を馬券の中心に。7歳以上の馬は直近10年では、2着1頭3着2頭までで、馬券的にはあくまでもヒモ程度にしておくのがよさそう。
牝馬の馬券絡み3例は、すべての直近10年のもので、3歳3冠レースでの好走例もしくは牡馬相手に重賞実績のある馬のいずれか。

【参考】日経賞に出走した牝馬一覧

日経賞 負担重量(斤量)別の傾向

4歳56kg・5歳57kg(牝馬-2kg)を基準斤量とするグレード別定(2022年より1kg増)。
別定GⅡ戦では斤量を背負わされた実績馬が強いというのが一般的なセオリーといえるが、日経賞は57kg組が苦戦傾向で、直近10年では0-1-4-16/21と3着までのケースが多い。これは4歳馬でも例外ではなく2018年のキセキが9着で、直近10年で4歳馬が馬券になったのは55kgもしくは56kg。

日経賞 種牡馬別の傾向

直近10年では、スクリーンヒーロー・マンハッタンカフェ産駒が2勝ずつ。また、ステイゴールド・ドリームジャーニーの兄弟が3連対、ハーツクライが5連対と、中山・長距離の得意な血統の活躍が目立つ。
キングカメハメハ産駒は1勝があるものの、近10年では3着3回(複勝率は75%)。ルーラーシップ産駒は馬券絡みなし、どちらも頭から狙える条件の少ない種牡馬であるということも含めて頭に入れておきたい。同じミスプロ系ならキンカメ系よりはティンバーカントリーの系統の方が面白そう。ティンバーカントリー産駒のトウショウナイトが当レースで3回の2着。またティンバーカントリーを父に持つアドマイヤドン産駒には、ステイヤーズS3勝(2着1回)のアルバート、当レース1勝3着1回のアドマイヤデウスを排出している。

日経賞 騎手別の傾向

現役では、横山典の2勝が最多。直近10年では5回の馬券絡みのある田辺も注目。

過去20年では1枠が4勝も、過去10年では8枠3勝、5・7枠2勝ずつ、6枠1勝2着4回と完全に内外が逆転。このあたりは競馬のスピード化に伴って、日経賞の出走頭数が減ってきていることも影響していそう。それぞれの馬の脚質に応じてロスなく競馬できる枠かどうかの判断が重要。


日経賞はこの馬を狙え!!

  • 有馬記念再先着の重賞ウイナー
  • 1枠1番の馬

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